本日 41 人 - 昨日 191 人 - 累計 1648994 人
  • 記事検索

  • 更新メール通知
  • このブログの更新通知をメールで受け取ることができます。
RSS
mFKRで繰り返し、テストを行っています。
セシウム濃度と測定時間の関係をわかりやすく説明する為に下記テストを行いました。


セシウム(Cs-137、Cs-134)総量でそれぞれ10分(600秒)の測定のスペクトルです。

100Bq/kg
100bq600s.jpg
Cs-All/112.2Bq/kg

50Bq/kg
50bq600s.jpg
Cs-All/57.8Bq/kg

25Bq/kg
25bq600s.jpg
Cs-All/34Bq/kg

5Bq/kg
5bq-600s.jpg
Cs-All/10Bq/kg


それぞれのスペクトルでCs-137/662Kev近辺の赤のマーカーに注目して頂くとわかると思いますが100Bq/kg、50Bq/kgまではなんとなく662kev近辺を中心に山が見えていて数値も比較的近い数値が出ています。
25Bq/kgになると山がわかりずらくなり、5Bq/kgになると更に山がなくなり数値もバラツキます。

そこでまず25Bq/kgの試料で測定時間を2倍の20分にしてみました。

25Bq/kg(20分)
25bq1200s.jpg
Cs-All/30.6Bq/kg

山は少しだけ見やすくなり数値も近くなってきました。

5Bq/kgは50Bq/kgの10分の1なので10倍の6,000秒の測定を行ってみました。

5Bq/kg(6,000秒)
5bq-6000s.jpg
Cs-All/6.2Bq/kg

かなり山も見えてきて数値も真の値に近ずきました。


Cs-137/662Kev近辺の山も短時間の測定よりハッキリ見えてくる事がわかり数値も真の値に近くなる事がわかります。
測定するセシウムの濃度により測定時間はより長くする必要がある事がわかると思います。


mFKRはCsI(Tl)検出器を採用しております。Ge(Li)より格段に感度が良いのですがそれでも5Bq/kgの試料を正確に定量する為にはまだ測定時間が不足しています。

性能確認用試料セシウム5Bq/kgテスト
での測定を参照頂きたいのですが5時間の測定時間は必要な事がわかると思います。
セシウム濃度がより微量になれば当然、カウントされる数も減るのでより長い測定時間が必要になります。
ゲルマで1時間で0.3Bq/kgなどの表示や4時間で0.5Bq/kgなどの下限値の表示をよく見かけますがゲルマは感度が悪いので基本的に数ベクレルまで定量するには最低、50,000秒の測定時間が必要な事がおわかり頂けると思います。

今回のテストでわかった事は50Bq/kg以上の試料であれば10分もあればスクリーニングは可能です。
1時間で6検体、10時間で60検体のスクリーニングが可能です。
25Bq/kg程度でしたら最低20分の測定時間は必要だと思います。
測定の際に指標とする濃度により測定時間を臨機応変に変えていく事が必要です。
*測定器の性能やBGなどの環境により異なります。


スクリーニング検査と精密検査を正しく使い分ける事が重要です。

原子力発電所外に適応されている放射能に関する主な指標例

年内の営業は本日、午前中で終わりです。
年明けは5日からの営業になりますが0PPM-RO浄水システムは1月4日から取付開始です。

今年一年感謝致しますと共に、また来年も宜しくお願い申し上げます。

皆様、良いお年をお迎え下さい☆





| 09:33 | 未分類

ここでは出来るだけ簡単にわかりやすく説明する為にセシウム(Cs-137、Cs-134)の定量に特化したスペクトル分析の基本について説明致します。

測定結果は出た数値を鵜呑みにせずにそのスペクトルをみて判断する事が基本です。
測定器で出た数値を分析せずにそのまま公表している例を多くみかけます。

NaI(Tl)などは食品中のセシウムスクリーニング法で検出下限値が25Bq/kgと規定されています。
検出下限値、数ベクレルでNDなど誤解を招くような表示には注意が必要です。
国がNaI(Tl)などを検出下限値25Bq/kgと定めているには理由があります。
NaI(Tl)検出器は温度特性が悪く、光電子増倍管の高圧電流の変動にも大きく影響され磁気にも反応します。
検出下限は統計誤差よりもこれらの誤差が主にあるので、長時間測定しても検出下限値を下げる事は困難だからです。
理論上は検出下限値を半分にするにはその4倍の測定時間が必要ですが机上の計算どうりにいきません。
つまりどんなにスキルのある人が測定しても測定器自体の限界があるのです。
当然ながらスペクトルで判断出来て初めてスペクトル分析と言えます。
NaI(Tl)の場合、経験豊富なスキルがある人でも定量出来る下限値は10Bq/kg程度が限界ではないかと思います。
数ベクレルの判断はNaI(Tl)ではまず不可能です。
ゲルマとクロスチェックしてもその意味は同じです。


iFKR-ZIP-Aで実際の測定で微妙な判断の例を具体的に説明したいと思います。

下のスペクトルは秋田県産の玄米の約10時間測定したものです。

gen10h1222.jpg
*ログ表示、BG32時間

数値的にはCs-Allで1.4Bq/kgになっていますがCs-137の662Kevあたりにピークはありません。
そしてCs-137とCs-134の同位体比も極端に違います。
このような場合は誤検出を疑う必要があります。
玄米の場合はK40なども多く含まれBiなどの天然由来の核種も含まれていますのでその影響を打ち消す必要があります。
そこで福島第一原子力発電所事故前の富山県産玄米のBGを20時間取り直し、そのBGと比較したのが下のスペクトル表です。

gen1222-10hgenBG.jpg
*赤、茶はログ表示、緑はリニア表示、BG20時間

茶色はバックグランドで赤が検体、緑は茶色のBGを差し引いた正味(Net)の値です。
Cs-Allで数値は0になりました。

出てきた数値を鵜呑みにしてしまうと1Bq/kg定量下限値未満なものでも1.4Bq/kgと間違った数値を公表してしまう事になります。
仮に自主的に出荷基準を1Bq/kgとした農家の依頼で測定をした場合、取り返しのつかない迷惑をかける事になります。
逆に10Bq/kg以下の数値の信憑性がない測定器で数ベクレルNDなどの表記をしてしまう事は大変な問題だと思うのです。
10Bq/kg以下の数値の信憑性がないと言う事はそのNDで表示された値はもしかしたら8Bq/kgあるかもしれないからです。


だから数値の公表に際しては細心の注意を払う事は大変重要です。
更に数値が一人歩きしない為にもスペクトル表の添付は大変重要だと考えます。
ゲルマも例外ではありせん。
スペクトル表がない数値はその検体をどのくらいの時間測定したのかもわからず、なんのデータもなくただ数値だけを公表しても見る側としたらそれを信じるしかないのです。
スペクトル表があれば専門家がみればその信憑性を公正に判断する材料になるからです。
行政のデータも当然、市民でその信憑性を確認する為にもスペクトル表を付ける事は大変重要です。
約30年の半減期のCs-137は100年経っても完全にはなくなりません。
測定を依頼する方も出来ればスペクトル表の基本的な見方を覚えて頂き出来るだけ正確な数値を皆で検証出来るようになる事が理想だと思います。


測定Q&Aも是非、ご参照下さい。
| 14:09 | 未分類

セシウム(Cs-137、Cs-134)性能確認用の為の5Bq/kgの体積線源が現状ではありませんのでFKRシリーズ、NaI(Tl)、Ge(Li)用の性能確認用の試料5Bq/kgの販売を開始致しました。

FKRシリーズ用はもちろんですが全国の市民測定所などからも性能確認用の試料のご要望もございましたので同時に発売させて頂きます。

Ge(Li)を知り尽くしたエキスパートでMCAに拘った(株)シンメトリックス社第1種放射線取扱主任者の野中代表監修、厳重な試料調整のもとに作成致しました。


弊社は販売店でもありますが私個人と致しましては1ユーザーでもありますのでまずはiFKR-ZIP-A、mFKRでそれぞれ検証を行いました。

それぞれ2時間の測定結果です。

5Bqtest7200s.jpg
*ログ表示

それぞれ5時間の測定結果です。
5bqtest18000s.jpg
*ログ表示


そしてそれぞれ10時間の測定を行いました。

iFKR-ZIP-A 10時間の測定結果

Zip5bq-10h.jpg
*ログ表示
Cs-134/1.2Bq/kg、Cs-137/3.8Bq/kg


mFKR 10時間の測定結果

mFKR5bq10h.jpg
*ログ表示
Cs-134/0.9Bq/kg、Cs-137/4.1Bq/kg


残念ながら現状では全国で公表している数値は信憑性に乏しいものも多々見受けられます。
セシウムなどの放射能は数値でしか見る事が出来ませんのでその公表される数値は出来る限り真の値に近い値であるべきです。
測定場所、測定器など様々な環境の違いなどにより測定下限値は違ってきますのでそれぞれの場所で性能確認をする事は大変重要です。
測定者の方は是非、ご検討をお願い致します。



性能確認用セシウム(Cs-137、Cs-134)標準試料
| 20:58 | 未分類

0PPM-RO浄水システムをご使用頂いている東京都葛飾区のお客様が約1年使用したDIフィルターを昨日、回収してカットし中身のイオン交換樹脂を320g取り出し、iFKR-ZIP-Aでセシウム検査を行いました。
測定時間は約50,000秒です。

IMG_3323.JPG
DI-L1218-50000s.png
セシウム総量(Cs-137、Cs-134)4.2Bq/kg

フィルター交換時のTDSメーター値は4ppmと前回測定した埼玉県新座市と同じ数値ですがセシウムは約2倍検出されました。


今回測定したフィルターは葛飾区のL様宅のものですが同日にご近所のK様のフィルターも交換し回収致しました。
こちらもフィルター交換時のTDSメーターの値は4ppmと同じです。
こちらは10時間の測定を行いました。

DI-K1218-10H.jpg
セシウム総量(Cs-137、Cs-134)5.0Bq/kg


こちらも福島第一原子力発電所事故由来の半減期が約2年のCs-134も検出されています。
TDSメーターは25℃で校正されておりますのでこの時期は少し低めに出ますが交換される一つの目安にはなると思います。
金町浄水所からの水道水はやはり濃度が高いようです。

米国製ダウ・ケミカル社のFlimtecブランド99%除去タイプのメンブレンフィルターで浄水してキレイにした水を最後にDI(イオン交換樹脂)フィルターに吸着させたものを測定した数値です。

DIフィルターはオプションを追加頂くとTDSメーター値で0ppmになり安全性を更に高めます。
*オプション設定なしの場合はTDSメーター値はおおむね4~6ppm程度、地域により異なります。

DIフィルターのおおよその交換時期の目安はTDSメーターで4〜6ppm程度が適当ではないかと思います。

0PPM-RO浄水システム
| 18:10 | 未分類

0PPM-RO浄水システムをご使用頂いている埼玉県新座市のお客様が約1年使用したDIフィルターをカットし中身のイオン交換樹脂を320g取り出し、iFKR-ZIP-Aでセシウム検査を行いました。


2014.12.7di.JPG

DI-Sn1214-16h.jpg

セシウム総量(Cs-137、Cs-134)1.9Bq/kg 検出しました。
*参考:交換時TDSメーター値4ppm前後

2011年秋から弊社で販売をしているRO浄水器(リンク)は放射性物質(セシウム、ストロンチウム、ウラン系など)を唯一除去出来る浄水システムです。
その心臓部分であるメンブレンフィルターは米国製ダウ・ケミカル社のFlimtecブランド99%除去タイプを標準仕様としております。
その1%の除去出来なかった部分を米国製オム二プュア社のDI(イオン交換樹脂)フィルターを通す事により更に安全性を高めた仕様になっております。
メンブレンフィルターやDIフィルターは米国製の信頼性が高いものにこだわっています。
これらはNSF(National Sceience Foudation=アメリカ国立科学財団)の認証を得ています。
世界で最も厳しいNSFでは検査対象が89項目あり、その項目の一つに『材質から人体に有害な物質が微量たりとも一切出ない』事と言う項目がある事も特筆すべきです。
*DIフィルターはオプション設定

最近はペットボトルやボトルウォータサーバーを飲料水にされていた方のお取付も増えております。
セシウム137の半減期から考えても30年でやっと半分の値に減る事を考えますと関東などの汚染地区ではROは長期間の必需品だと考えます。放射性物質以外の有害の物質も除去可能です。
ペットボトル1リットル百円としても10リットルで1,000円、ウォーターサーバーのボトル10リットルで1,200円程度ですがRO浄水器なら水道代+フィルターのランニングコストを含めても10分の1以下のコストです。
ペットボトルの空ボトルの処理や、ガロンボトルの重たい移動からも解放されます。


安心面だけでなくコスト面や利便性でも是非、比較してみてください☆

ペットボトルから浸出する化学物質

逆浸透膜のしくみ
| 08:42 | 未分類

福島第一原子力発電所の事故によりさまざまな放射性物質が大気中に拡散されましたが比較的測定が容易なγ線を放出する放射性核種のセシウム(Cs-134及びCs-137)検査の必要性は言うまでもありません。

しかし国が定めているそのセシウムの基準値も様々です。
原子力発電所外に適応されている放射能に関する主な指標例の指標は10~8,000ベクレル/キロ(Bq/kg)と幅があります。

極端な例ですが食品にガイガーカウンターを当て測定したつもりになっている例も過去に拝見しました。
勘違いと思える状況も多々見受けられます。
『放射能測定』に関して簡潔に説明させて頂きます。
例え100ベクレル/キロの検体であってもセシウムの検査は重量計で物を測るように測定毎に同じ数値ではありません。
つまり測定器さえあれば誰でも簡単に正確に測定出来るわけではありません。
特に数ベクレル以下まで定量する場合は正しい知識とスキルが要求されます。
事故前にNaI(Tl)を導入していた研究機関などでも数ベクレルの定量は測定器の特性上まず不可能でした。


検査には大きくわけてスクリーニング(簡易)検査と精密検査があります。

スクリーニング(簡易)検査
一般的にもっとも普及している放射能測定器はスクリーニング目的に開発されたNaI(Tl)、ヨウ化ナトリウム検出器を用いた測定器です。
NaI(Tl)検出器を用いた測定器の定量下限値は国の定める『食品中の放射性セシウムスクリーニング法』で25Bq/kgと規定しています。
現在、国が規定している一般食品の基準値は100Bq/kgですので基準値の4分の1程度の精度で正しい測定を行えば安全性を担保出来ると思います。
ゲルマニウム半導体検出器Ge(Li)を用いた測定器に比べて感度が良いので短時間で多くの検体のスクリーニングが可能です。
しかし基準値が10Bq/kgである飲料水などについての微量の汚染の検査は困難です。
価格は100万円程度のものから500万円を超えるものまで数多くありますがアイソトープ協会認定機種を選べば国が定める25Bq/kg程度までは精度的に問題がないスクリーニング検査が可能だと思います。

精密検査
どこまでを『精密検査』と言うかの規定はありませんが便宜上、NaI(Tl)のスクリーニング検査とわける為に仮に10Bq/kg以下の検査と限定しますとそれを測定出来る唯一の測定器だったのがゲルマニウム半導体検出器Ge(Li)を用いた測定器です。
ゲルマニウム半導体検出器Ge(Li)はNaI(Tl)に比べ感度は劣るもののその分解能の良さから長時間測定(基本50,000秒)する事で1Bq/kg以下まで定量が可能です。
ゲルマニウム半導体検出器Ge(Li)を用いた測定器は重量は1tを超える為に設置場所等も限定され窒素冷却が必要な為、ランニングコストが高く、測定器も1千万円を超えるものも珍しくありません。
それも導入したからすぐに正しい測定が出来る訳ではなく高度な専門知識とスキルが必要な研究者向けの測定器と言えるでしょう。
実際に導入された一部の企業などもありますが現状はとても正しい測定を行っているとは思えない事例を数多く見てきました。
先にも述べましたがスクリーニング目的に開発されたNaI(Tl)、ヨウ化ナトリウム検出器を用いた測定器より感度は劣るので長時間の測定が基本ですがたった1,000秒程度の測定で1Bq/kg以下NDなどの表示も多数拝見しました。


まずはスクリーニング(簡易)検査と精密検査を正しく使い分ける事が重要です。
原子力発電所外に適応されている放射能に関する主な指標例の指標は10~8,000ベクレル/キロ(Bq/kg)と幅がありますので個々の企業が求める検体が何であるのかにより、いかに効率良く測定が出来る環境を整えるかが重要だと思います。

例えば薪の現在の指標値は40Bq/kgですのでスクリーニング(簡易)検査で十分ですがその4分の1の10Bq/kg精度まで測定出来る測定器を予め導入すれば将来、国の指標値が厳しくなった場合にも対応出来ます。

弊社販売の放射能測定器は現在主流のNaI(Tl)やGe(Li)ではなくCsI(Tl)ヨウ化セシウムシンチレータを用いた測定装置です。
エネルギー直線性などにも優れ、NaI(Tl)と比べ分解能に優れ、温度特性などにも優れています。
測定器の性能は検出器だけで決まるものではなく検出効率、遮蔽、MCAの性能、ノイズ対策など総合的なバランスにより決まります。
特にMCAはデジタルのものでは原理的に微分非直線性を保証出来ませんのでゲルマであっても性能が悪いMCAを使用しているものは検出下限値も高くなります。この微分非直線性が良くないと長時間測定は出来ません。

現在、販売中のmFKRとiFKR-ZIP-Aはメーカーの公表値であるそれぞれの測定下限値を様々な状況で検証しております。


mFKR
測定下限値 3.0Bq/kg 86万円(税抜) 

iFKR-ZIP-A
測定下限値 1.0Bq/kg 198万円(税抜)

詳しくはそれぞれの実測データをご欄下さい。
メーカー公表の検出下限値は実測値と大きくかけ離れている場合がありますので実際に測定する検体で検証する事が最も重要です。
メーカーである(株)シンメトリックス社はこの心臓部分ともいえる大切なMCAが本業で研究機関、大学の研究室などに多くの納入実績があり、ゲルマニウム半導体検出器Ge(Li)における測定にも詳しい技術者がおります。

Ge(Li)を知り尽くしたエキスパートだからこそMCAに拘り測定下限値0.1Bq/kgはGe(Li)以外の測定器では夢のまた夢であった下限値を達成出来るのです。

詳しい説明は微量放射能測定の可能性についてをご参照下さい。

iFKR-ZIP-Pro 測定下限値 0.1Bq/kg 350万円(税抜)

現在、(株)シンメトリックス社製の放射能測定器のユーザー様向けに会員制のメーリングリストサービスを行っております。
測定器の操作方法に関する疑問、測定値についての疑問などを24時間いつでもお気軽にご質問頂けます。
測定が初めての方もお気軽にお問い合わせ下さい。

| 20:09 | 未分類

Cs-137とCs-134の比率

2014年12月10日
福島第一原子力発電所事故から約3年9ヶ月が経過しCs-137とCs-134の比率が事故直後の1:1から半減期から計算して現在では約3:1程度の比率になっています。


iFKR-ZIP-Aの解析プログラムは、Cs-134とCs-137の比率に影響されないアルゴリズムで算出しています。
プログラム作成から約2年が経過しましたので実際の測定で検証してみました。


Cs-134とCs-137の比率確認と『Re Calic』の使用方法も合わせて説明致します。

試料は産総研の玄米を元に作成したもので2014年12月1日現在のセシウム放射能は、

Cs-137 /12.3Bq/kg、Cs-134/3.9Bq/kg  

*小数点第二以下は四捨五入

下の画像はその試料を2時間測定したものです。

16bq1210-2h.jpg

Cs-137/12.6Bq/kg、Cs-134/4.2Bq/kg

ブルー表示部分の右端に選ばれていない領域(スペースが空いている)がある事が確認出来ると思います。
ブルーの領域を選び直してROIを再設定し『Re Calic』を行ったのが下の結果です。

16bq1210-2h.Re.jpg

Cs-137/12.3Bq/kg、Cs-134/4.1Bq/kg

真の値により近くなりました。
この測定結果は、Ge(Li)測定器と熟練した放射線測定の専門家が測定した場合と言う条件が必要です。
iFKR-ZIP-Aの場合は特別な技術は不要で誰でも覚えれば簡単に正確な測定が出来ます。
| 10:55 | 未分類

mFKR性能テスト

2014年12月05日
新しく発売されたばかりのmFKRの性能テストをここ2週間近く繰り返しデータを積み上げています。

この測定器の最大のメリットは試料が200gと少なく検出下限値も3Bq/kgと高性能でコンパクトな事です。

他の一般的な測定器との違いはiFKR-ZIP-A同様に検出効率を考え2つの試料室がある事です。
これは検出効率を考えた結果、、メーカーである(株)シンメトリックス社が考案した画期的なシステムです。

他のテストデータはmFKRを参照して頂きたいのですが水分に含まれたセシウムをメーカー公表の3Bq/kg程度まで実際に測定出来るかの検証を行いました。

元放射線測定業務従事者に計算してもらって3Bq/kgになるようにセシウムを含んだ砂と純水を混ぜて、それを高分子吸収剤でゼリー状に固めたもの100g×2袋、計200gで測定を行いました。

3Bq_RO水.jpg

3bqro1204-10h.jpg
Cs-134/0.6Bq/kg、Cs-137/2.0Bq/kg

テスト開始時の室温は22.1℃ 湿度52%、終了時の室温は20.9℃湿度46%、測定中は小雨が降ったり止んだりの状態でした。

他のデータも集計していますのでまたまとめたらアップしたいと思います。
| 08:32 | 未分類