イオン交換樹脂を吸着させての測定は大変大きな意義のある事だ思います。
現在、行っている放射能測定検査はiFKR-ZIP-Aを使用して16時間のC検査が最長の検査時間となっており測定下限値は1Bq/kgです。
iFKR-ZIP-Aの基本検体量は320gです。
一部の液体の検査に限られますが、イオン交換樹脂に検体を多く吸着させる事で検出下限値を下げる事が出来、測定時間の短縮も出来ます。
問題は吸着率をある程度検証して誤差を少なくする事です。
その為には実際に濃度がわかった液体の試料で確認するしか方法はありません。
濃度が予めわかっている液体の試料で検証した数値は以下のとうりです。
1.2Bq/kgの液体の試料は吸着率約67%
0.6Bq/kgの液体の試料は吸着率約93%
この結果には様々な要素が含まれていると思います。
普通に考えると濃度が濃いほうが吸着率は高い可能性が高いと思いますが結果は違います。
可能性としては濃度が薄い0.6Bq/kqの試料を測定した時にたまたま数値が大きめに出たなど複数の要因が考えられますのでデータとしては更に検証を続ける必要があると思います。
吸着率が不明な場合は葛飾区の水道水の検証のように液体の検体量を増やしてスペクトルでハッキリ検出するまで繰り返し検証をする必要があります。
前処理に大変な時間がかかりますが、それだけの価値はある測定だと思います。
そして今回、一部の液体の検体につきまして微量のセシウム測定を行います。
で検体量による測定下限値の目安を書きましたが、実際に液体の測定で一番多い尿の検体についてはまだ検証をしていませんでしたので予め空のペットボトルにイオン交換樹脂を入れ、1.5Lの検体で吸着させて16時間の測定を行いました。
1,500ccに対して基本検体量が320gですので、実際の数値より理論上4.6875倍高い数値になる筈です。
表記数値 Cs-All 2.8Bq/kg
上記のスペクトルを見て頂くとわかりますが、K-40もかなり高い値になっています。
数多くの尿の測定を行ってきてK-40の値は人により大きな差があります。
その値は人により数倍違う事も珍しくありません。
しかし、100Bq/kg越す例はなかった事からおそらくK40も濃縮されて高くなってしまうのだと思います。
茶色のBGと赤の検体を比較してエネルギーが低いほうから高いほうまで極端に離れている訳ではありませんが、出来るだけ真の値に近い測定値を導く為に、炭酸カリウムを用いて水溶液を作り、K-40の値がより近くなるように測定しながら量を調整してイオン交換樹脂でBGを取得し、それと比較したのが下のスペクトルです。
通常は検体を測定する前に予めBGデータを検体以上の時間取得するのですが、今回は検体測定後に20時間測定して得たBGです。
表記数値Cs-All 1.1Bq/kg
K-40によるコンプトン散乱の影響も少なくなり、より真の値に近くなったと思います。
参考換算値は1.1Bq/kg÷4.6875=0.23Bq/kg
*上記数値は吸収率を100%とした場合の理論値で数値以上に高い可能性があります。
いずれにしてもイオン交換樹脂を吸着させずに16時間の測定を行っても見えなかった値です。
イオン交換樹脂を液体に入れセシウムを吸着させて、それを測定する方法はかなり有効な手段だと思います。
今迄、不可能だったごく微量の汚染も目に見える事は画期的な事だと思います。
市民レベルの測定でここまで出来るのはやはり、メーカーである
(株)シンメトリックス社の超高性能な測定器があっての事だと思います。
(株)シンメトリックス社=SMTX社の野中社長は研究機関の放射線測定器の開発に40年以上携わってきた技術者で、蛍光X線分析機装置はX線検出器からX線発生装置、MCA、分析プログラムまですべて自社で開発出来るのが強みです。
フェムトアンペアを扱える卓越したアナログ回路技術を保有している事は特筆すべきです。
高エネルギー加速器研究機構や産業技術総合研究所などの研究機関などへの納入実績もあります。
SMTX社PA(Pre Amplifier)はPAに対して新しい可能性を示すものです。
PAは様々な分野に於ける計測にとって必要不可欠な要素デバイスでありますが、PAに求められる高度なアナログ回路設計・組立技術は多くの分野(大学・研究・民間)においても最もボトムネックになっている分野であり、現実的には数十年技術革新は行われていません。
測定器につきましてご質問がある方はメーカーである
(株)シンメトリックス社までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。
ご予約を頂ければ土日も対応致します。
お電話でのお問い合わせもお気軽に!
☎03-5629-6977
現在、行っている放射能測定検査はiFKR-ZIP-Aを使用して16時間のC検査が最長の検査時間となっており測定下限値は1Bq/kgです。
iFKR-ZIP-Aの基本検体量は320gです。
一部の液体の検査に限られますが、イオン交換樹脂に検体を多く吸着させる事で検出下限値を下げる事が出来、測定時間の短縮も出来ます。
問題は吸着率をある程度検証して誤差を少なくする事です。
その為には実際に濃度がわかった液体の試料で確認するしか方法はありません。
濃度が予めわかっている液体の試料で検証した数値は以下のとうりです。
1.2Bq/kgの液体の試料は吸着率約67%
0.6Bq/kgの液体の試料は吸着率約93%
この結果には様々な要素が含まれていると思います。
普通に考えると濃度が濃いほうが吸着率は高い可能性が高いと思いますが結果は違います。
可能性としては濃度が薄い0.6Bq/kqの試料を測定した時にたまたま数値が大きめに出たなど複数の要因が考えられますのでデータとしては更に検証を続ける必要があると思います。
吸着率が不明な場合は葛飾区の水道水の検証のように液体の検体量を増やしてスペクトルでハッキリ検出するまで繰り返し検証をする必要があります。
前処理に大変な時間がかかりますが、それだけの価値はある測定だと思います。
そして今回、一部の液体の検体につきまして微量のセシウム測定を行います。
で検体量による測定下限値の目安を書きましたが、実際に液体の測定で一番多い尿の検体についてはまだ検証をしていませんでしたので予め空のペットボトルにイオン交換樹脂を入れ、1.5Lの検体で吸着させて16時間の測定を行いました。
1,500ccに対して基本検体量が320gですので、実際の数値より理論上4.6875倍高い数値になる筈です。
表記数値 Cs-All 2.8Bq/kg
上記のスペクトルを見て頂くとわかりますが、K-40もかなり高い値になっています。
数多くの尿の測定を行ってきてK-40の値は人により大きな差があります。
その値は人により数倍違う事も珍しくありません。
しかし、100Bq/kg越す例はなかった事からおそらくK40も濃縮されて高くなってしまうのだと思います。
茶色のBGと赤の検体を比較してエネルギーが低いほうから高いほうまで極端に離れている訳ではありませんが、出来るだけ真の値に近い測定値を導く為に、炭酸カリウムを用いて水溶液を作り、K-40の値がより近くなるように測定しながら量を調整してイオン交換樹脂でBGを取得し、それと比較したのが下のスペクトルです。
通常は検体を測定する前に予めBGデータを検体以上の時間取得するのですが、今回は検体測定後に20時間測定して得たBGです。
表記数値Cs-All 1.1Bq/kg
K-40によるコンプトン散乱の影響も少なくなり、より真の値に近くなったと思います。
参考換算値は1.1Bq/kg÷4.6875=0.23Bq/kg
*上記数値は吸収率を100%とした場合の理論値で数値以上に高い可能性があります。
いずれにしてもイオン交換樹脂を吸着させずに16時間の測定を行っても見えなかった値です。
イオン交換樹脂を液体に入れセシウムを吸着させて、それを測定する方法はかなり有効な手段だと思います。
今迄、不可能だったごく微量の汚染も目に見える事は画期的な事だと思います。
市民レベルの測定でここまで出来るのはやはり、メーカーである
(株)シンメトリックス社の超高性能な測定器があっての事だと思います。
(株)シンメトリックス社=SMTX社の野中社長は研究機関の放射線測定器の開発に40年以上携わってきた技術者で、蛍光X線分析機装置はX線検出器からX線発生装置、MCA、分析プログラムまですべて自社で開発出来るのが強みです。
フェムトアンペアを扱える卓越したアナログ回路技術を保有している事は特筆すべきです。
高エネルギー加速器研究機構や産業技術総合研究所などの研究機関などへの納入実績もあります。
SMTX社PA(Pre Amplifier)はPAに対して新しい可能性を示すものです。
PAは様々な分野に於ける計測にとって必要不可欠な要素デバイスでありますが、PAに求められる高度なアナログ回路設計・組立技術は多くの分野(大学・研究・民間)においても最もボトムネックになっている分野であり、現実的には数十年技術革新は行われていません。
測定器につきましてご質問がある方はメーカーである
(株)シンメトリックス社までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。
ご予約を頂ければ土日も対応致します。
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