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ポテトチップスの測定

放射能測定検査をいつもご利用頂いている千葉県のT様からのご依頼でコイケヤのポテトチップスの測定を行いました。

B検査(4時間/測定下限値3Bq/kg)のご依頼でした。

Pote.Koikeya611-4h

茶色がBG(=バックグラウンド)で赤が検体のスペクトルですが、K-40によるコンプトン散乱の影響もあり、全体的に押し上げられている事がわかります。
3Bq/kg(検体量からの換算値は1.4倍の4.2Bq/kg)定量下限値未満である事は判断は出来ますが、スペクトルがまだギザギザなのでこの状態では1Bq/kgあるかないかはわかりません。

そこで検体量が228.2gと規定の320gより少なかった事もあり、気になる食材で、初めての検体でしたのでより厳密に20時間の測定してみる事にしました。


K-40によるコンプトン散乱の影響を排除する為に、K-40約100Bq/kgのCs無汚染の試料に少し炭酸カリウムを添加してポテトチップスのK-40の値に合わせたBGも20時間取得して、ノーマルBGとそのK-40入りBGで比較してみました。

ノーマルBG

Ptc.Koikeya614-20h

4時間の測定よりピークが見えやすくなっていますが、まだギザギザは収まって
おらずK-40によるコンプトン散乱でどの程度数値が押し上げられているかわかりません。


K-40を合わせたBG

Ptc.koikeya614-20H-k40bg

茶色のBGと赤の検体はほぼ重なって見えます。
Cs-137の662Kev近辺のピークはハッキリと見えますが、Cs-134の605Kev、796Kev近辺のピークはずれています。

この事からCs-137は検出ですが、Cs-134は未検出で福島第一原発事故由来の汚染とは確定出来ません。

最近の台湾の検査でも高い値が出ていたポテトチップスですが、この検体を見る限りでは福島第一原子力発電所事故由来の汚染は確認出来ませんでした。
他の検体の測定をしてみなければ断言は出来ませんが、K-40によるコンプトン散乱による数値の押し上げなどの原因による誤検出の可能性もあると思います。
追記:検体ご提供者様がメーカーに電話で聞いて下さいました。
原料のジャガイモは北海道産、関東第二工場(埼玉県)で生産との事です。

何度も記事で書いてきましたが、出てきた数値を鵜呑みにしそれを公表する事は、危険だと思います。

出来るだけ正しい測定値を公表する為に、最低限、下記を注意する必要があると思います。

1.微小線源での校正 信頼出来る線源の重要性

2.K-40のコンプトン散乱による誤検出検証 K-40のコンプトン散乱による誤検出の回避
K-40のコンプトン散乱の影響

3.汚染濃度による適切な測定時間を考える。適正な測定時間の検証


そしてデータには必ず、スペクトル表を添付する事は非常に大切だと思います。
スペクトル表があれば、その数値の信憑性がわかるからです。
逆にスペクトル表がないデータはいくらでも改竄が出来ます。

今回のケースと逆で、NaI検出器など、スペクトル分析法で確定出来る検出下限は25Bq/kg程度の測定器で数ベクレルNDなどの信憑性がないデータを公表しているケースも未だに多くみかけます。
NaI(Tl)検出 器は温度特性が悪く、光電子増倍管の高圧電源の変動にも大きく影響される。磁気にも敏感に反応する。
検出下限は統計誤差よりもこれらの誤差が主に成るので 長時間測定しても検出下限を下げる事は困難です。


微量放射能測定の可能性について

発表されたNDの数値を鵜呑みにしてしまうと1Bq/kg以下NDとの表記でも10Bq/kg程度のセシウムが含まれている可能性も十分ありえます。


測定器による公表値の信憑性まで気にする方は少ないのが現状ですが、出来る限り無用な内部被ばくを防護する観点からも測定値の信憑性は非常に大切です。

スクリーニング検査と精密検査を正しく使い分ける事が重要


下記に測定情報などもまとめていますので、放射能測定を依頼される方も是非、ご欄下さい。

測定情報

放射能測定について


mFKR
測定下限値 3.0Bq/kg 86万円(税抜) 

iFKR-ZIP-A
測定下限値 1.0Bq/kg 198万円(税抜)

詳しくはそれぞれの実測データをご欄下さい。
メーカー公表の検出下限値は実測値と大きくかけ離れている場合がありますので実際に測定する検体で検証する事が最も重要です。
メーカーである(株)シンメトリックス社はこの心臓部分ともいえる大切なMCAが本業で研究機関、大学の研究室などに多くの納入実績があり、ゲルマニウム半導体検出器Ge(Li)における測定にも詳しい技術者がおります。

Ge(Li)を知り尽くしたエキスパートだからこそMCAに拘り測定下限値0.1Bq/kgはGe(Li)以外の測定器では夢のまた夢であった下限値を達成出来るのです。

詳しい説明は微量放射能測定の可能性についてをご参照下さい。

iFKR-ZIP-Pro 測定下限値 0.1Bq/kg 350万円(税抜)

現在、(株)シンメトリックス社製の放射能測定器のユーザー様向けに会員制のメーリングリストサービスを行っております。
測定器の操作方法に関する疑問、測定値についての疑問などを24時間いつでもお気軽にご質問頂けます。
測定が初めての方もお気軽にお問い合わせ下さい。

お電話での問い合わせもお気軽に


担当: 鈴木優彰   
☎03-5629-6977

| 15:53 | 未分類