昨年はイオン交換樹脂吸着による濃縮方法をいろいろ実験してきました。
詳しくはイオン交換樹脂吸着法による放射能測定の可能性についてをご参照下さい。
イオン交換樹脂にセシウムを吸着させる方法は撹拌など前処理に時間がかかり過ぎる事がネックとなっていました。
実際にペットボトルに液体の試料を入れ、イオン交換樹脂を入れて一昼夜置いたテストも行いましたが、それだけでは吸着効果はありませんでした。
TDSメーターを活用する事で0ppmを確認して吸着率は90%以上である事は確認出来ましたがより簡単な方法で濃縮する方法を模索していました 。
そんな時にお世話になっている現在、北海道在住の歯科医師のS様から大変貴重な情報を頂きました。
具体的にはある物質を複数まぜる事で液体中のセシウムを沈殿させ濃縮させる方法です。
その方法で95%以上が濃縮分離されている事も確認されております。
特許出願等も考えられているそうですので、まだその物質名など細かい事は明記出来ません。
実際にその物質を使って効果の程を確認したく、下記の実験を行いました。
上の画像は以前、汚染された苔で作った液体の試料でそれぞれ1~2Bq/kg程度のセシウムが含まれていますが、それを2Lの空のペットボトルにすべて集めて入れ、不足分に水道水を足して、下の画像の2Lのセシウム溶液を作りました。
溶液の作り方は2015年11月1日をご参照下さい。
実際にセシウムが入っている事は間違いありませんが、どの程度の濃度なのかを確かめる為、16時間の測定を行いました。
数値的にはCs-134がマイナス表示されていますがCs-137及びCs-134のピークも明確な為にCs-134+Cs-137で1Bq/kg程度の濃度でフクイチ由来の汚染があると判断しました。
そこでそのある複数の物質に0ppmの純水をまぜて320ccの水溶液を作りそれを測定し、通常のBGと比較してみました。
これを測定した理由はその物質自体にセシウムが含まれていないかどうかと自然由来の核種など含まれていた場合にはこれをBGとして使うためです。その為に20時間の測定を行いました。
茶色の空のBGと赤のその溶液はほとんど重なっている事から自然由来の核種などの影響はほとんどないものと思います。
そしてCs-Allで1Bq/kg程度の液体の試料2Lにその物質を入れ撹拌し、一昼夜沈殿する迄待ちました。
そしてその2Lの溶液をiFKR-ZIP-Aの必要検体量の320ccと残り1,680ccに分離しました。
分離する際にフィルターを使い、そのフィルターも沈殿した部分の320ccと一緒に検体袋に入れ、16時間の測定を行いました。
Cs-134 0.5Bq/kg、Cs-137 2.9Bq/kg Cs-All 3.4Bq/kgで134と137の比率もほぼ現在の1:5程度になっています。
iFKR-ZIP-Aは検体量が320ccですので、もし100%濃縮していると仮定しますと2Lに対して6.25倍、つまり6.25Bq/kg(Cs-All)
S様の実験では95%以上の濃縮率に対して今回は計算上54%程の濃縮率になりました。
考えられる理由は撹拌方法に問題があり撹拌が不十分であった事、量などの問題もあると予想しております。
ペットボトルを使った理由は使い捨てに出来る為です。
尿などの測定の際に2Lの検体を送って頂くだけで、それにその物質を入れ、振ってから一晩沈殿するのを待ち、下に沈殿した320ccを残し上水を捨て検体袋に入れるだけですので、イオン交換樹脂吸着法に対してより簡単な前処理が可能だからです。
尿の精密検査の場合の検体量は2L程度あれば一日の排出量に近い平均値を得られるので、320ccに比べてより精度の高い測定が可能である事は間違いありません。
1Bq/kg近辺の極微量の測定値の場合の判定をより簡単に判別出来るのは大変有意義な事だと思います。
今後の実験で濃縮率を上げる為に添加する物質の量や撹拌方法など考慮して模索していきたいと思います。
福島第一原発事故由来のCs-134の汚染がある現状では、単一核種により校正された放射能測定器で測定する場合はCs-137だけじゃなく、Cs-134、K-40なども含まれる性能確認用セシウム(Cs-137,Cs-134)標準試料で性能確認を行って欲しいと思います。
第1種放射線取扱主任者が在籍するSMTX社に開発して頂きましたので是非、ご活用下さい☆
弊社ではセシウムは減衰しますので、定期的に検証を行っております。
詳しくは性能確認用セシウム試料の測定、2016年6月19日をご欄下さい☆
放射能測定器はSMTX社製のFKRシリーズをお薦めしております。
mFKR測定下限値 3Bq/kg(メーカー公表値、必要検体量/200g)
iFKR-ZIP-A測定下限値 1Bq/kg(メーカー公表値、必要検体量/320g)
iFKR-ZIP-Pro測定下限値 0.5Bq/kg(メーカー公表値、必要検体量/100g)
測定器に興味がある方はお気軽に質問頂ければ幸いです。
電話でのお問い合わせもお気軽に!
☎03-5629-6977
詳しくはイオン交換樹脂吸着法による放射能測定の可能性についてをご参照下さい。
イオン交換樹脂にセシウムを吸着させる方法は撹拌など前処理に時間がかかり過ぎる事がネックとなっていました。
実際にペットボトルに液体の試料を入れ、イオン交換樹脂を入れて一昼夜置いたテストも行いましたが、それだけでは吸着効果はありませんでした。
TDSメーターを活用する事で0ppmを確認して吸着率は90%以上である事は確認出来ましたがより簡単な方法で濃縮する方法を模索していました 。
そんな時にお世話になっている現在、北海道在住の歯科医師のS様から大変貴重な情報を頂きました。
具体的にはある物質を複数まぜる事で液体中のセシウムを沈殿させ濃縮させる方法です。
その方法で95%以上が濃縮分離されている事も確認されております。
特許出願等も考えられているそうですので、まだその物質名など細かい事は明記出来ません。
実際にその物質を使って効果の程を確認したく、下記の実験を行いました。
上の画像は以前、汚染された苔で作った液体の試料でそれぞれ1~2Bq/kg程度のセシウムが含まれていますが、それを2Lの空のペットボトルにすべて集めて入れ、不足分に水道水を足して、下の画像の2Lのセシウム溶液を作りました。
溶液の作り方は2015年11月1日をご参照下さい。
実際にセシウムが入っている事は間違いありませんが、どの程度の濃度なのかを確かめる為、16時間の測定を行いました。
数値的にはCs-134がマイナス表示されていますがCs-137及びCs-134のピークも明確な為にCs-134+Cs-137で1Bq/kg程度の濃度でフクイチ由来の汚染があると判断しました。
そこでそのある複数の物質に0ppmの純水をまぜて320ccの水溶液を作りそれを測定し、通常のBGと比較してみました。
これを測定した理由はその物質自体にセシウムが含まれていないかどうかと自然由来の核種など含まれていた場合にはこれをBGとして使うためです。その為に20時間の測定を行いました。
茶色の空のBGと赤のその溶液はほとんど重なっている事から自然由来の核種などの影響はほとんどないものと思います。
そしてCs-Allで1Bq/kg程度の液体の試料2Lにその物質を入れ撹拌し、一昼夜沈殿する迄待ちました。
そしてその2Lの溶液をiFKR-ZIP-Aの必要検体量の320ccと残り1,680ccに分離しました。
分離する際にフィルターを使い、そのフィルターも沈殿した部分の320ccと一緒に検体袋に入れ、16時間の測定を行いました。
Cs-134 0.5Bq/kg、Cs-137 2.9Bq/kg Cs-All 3.4Bq/kgで134と137の比率もほぼ現在の1:5程度になっています。
iFKR-ZIP-Aは検体量が320ccですので、もし100%濃縮していると仮定しますと2Lに対して6.25倍、つまり6.25Bq/kg(Cs-All)
S様の実験では95%以上の濃縮率に対して今回は計算上54%程の濃縮率になりました。
考えられる理由は撹拌方法に問題があり撹拌が不十分であった事、量などの問題もあると予想しております。
ペットボトルを使った理由は使い捨てに出来る為です。
尿などの測定の際に2Lの検体を送って頂くだけで、それにその物質を入れ、振ってから一晩沈殿するのを待ち、下に沈殿した320ccを残し上水を捨て検体袋に入れるだけですので、イオン交換樹脂吸着法に対してより簡単な前処理が可能だからです。
尿の精密検査の場合の検体量は2L程度あれば一日の排出量に近い平均値を得られるので、320ccに比べてより精度の高い測定が可能である事は間違いありません。
1Bq/kg近辺の極微量の測定値の場合の判定をより簡単に判別出来るのは大変有意義な事だと思います。
今後の実験で濃縮率を上げる為に添加する物質の量や撹拌方法など考慮して模索していきたいと思います。
福島第一原発事故由来のCs-134の汚染がある現状では、単一核種により校正された放射能測定器で測定する場合はCs-137だけじゃなく、Cs-134、K-40なども含まれる性能確認用セシウム(Cs-137,Cs-134)標準試料で性能確認を行って欲しいと思います。
第1種放射線取扱主任者が在籍するSMTX社に開発して頂きましたので是非、ご活用下さい☆
弊社ではセシウムは減衰しますので、定期的に検証を行っております。
詳しくは性能確認用セシウム試料の測定、2016年6月19日をご欄下さい☆
放射能測定器はSMTX社製のFKRシリーズをお薦めしております。
mFKR測定下限値 3Bq/kg(メーカー公表値、必要検体量/200g)
iFKR-ZIP-A測定下限値 1Bq/kg(メーカー公表値、必要検体量/320g)
iFKR-ZIP-Pro測定下限値 0.5Bq/kg(メーカー公表値、必要検体量/100g)
測定器に興味がある方はお気軽に質問頂ければ幸いです。
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☎03-5629-6977
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