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放射能測定器の種類と選び方

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原発由来のさまざまな放射性物質において比較的測定が容易なγ線に貢献する放射性核種はCs-134及びCs-137です。
その為に国の基準値もセシウムが主となっております。

食品等の試料の放射能測定器を検出器別にわかりやすく簡潔に説明致します。

簡易計測と精密計測の使い分けが必要です。

スクリーニング検査に適しているNaI(Tl)検出器

NaI(Tl)検出器はゲルマニウム半導体検出器よりも感度は高くスクリーニング検査には最適です。
国の食品における基準値はセシウム100ベクレル以下ですのでその半分程度の50Bq/kgを超えるか
どうか短時間で判別が可能です。
一般食品についてはアイソトープ協会認定機種であれば規制値への適合は担保されると考えられます。
しかし国の基準値がセシウム10Bq/kgである飲料水についての検査は困難です。
また乳児用食品、牛乳の場合、規制値が25Bq/kgとNaI(Tl)検出器の定量下限値付近となる為に規制値への適合は十分ではありません。
NaI(Tl)シンチレーション式検出器の定量下限値は国の定める『食品中の放射性セシウムスクリーニング法』でも25Bq/kgと規定しています。
NaI(TI)検出器は温度特性が悪く、光電子倍増管の高圧電源の変動にも大きく影響され、磁気にも敏感に反応しますので長時間の測定には注意する必要があります。



ゲルマニウム半導体検出器 Ge(Li)を用いた測定器

NaI(Tl)検出器に比べ感度は劣りますが分解能が高いので長時間の測定(基本:50,000秒以上)により1Bq/kg以下まで正確に定量する事が可能です。 
1tを超える重量の鉛遮蔽の為、設置場所なども限定され窒素冷却が必要な為にランニングコストも価格も1千万円を超える高額なものも少なくありません。
また、測定者のスキルが必要な為、現状では残念ながら多くの測定所でまともな測定が出来ていません。
実際に測定時間が1,000秒程度の検査表でスペクトル表もなくセシウム1Bq/kg以下ND記載の検査報告書なども複数見ました。

弊社販売の放射能測定器はいずれにも属しておらずNaI(Tl)とGe(Li)の良い部分を合わせ持ったCsI(Tl)(ヨウ化セシウム)検出器を用いた測定装置です。

エネルギー直線性などにも優れ、NaI(Tl)と比べ分解能に優れ、温度特性などにも優れています。
測定器の性能は検出器だけで決まるものではなく検出効率、遮蔽、MCAの性能、ノイズ対策など総合的なバランスにより決まります。
特にMCAはデジタルのものでは原理的に微分非直線性を保証出来ませんのでゲルマであっても性能が悪いMCAを使用しているものは検出下限値も高いです。
この微分非直線性が良くないと長時間測定は出来ません。

微量放射能測定の可能性について


失敗しない測定器の選び方

測定器を選ぶ際にもっとも重要な事は実際の試料の数ベクレルのスペクトルを確認する事です。
つまり実測データーをスペクトルで確認しきっちりとピークが出ているかどうかが最も重要です。

特にNaI(Tl)検出器を用いた測定器のメーカーのカタログの限界値が例え1Bq/kg以下の明記があっても注意書きを良く読んで下さい。
あくまでもCs-137単一線源での理論値である事を頭に入れて下さい。
K-40などが含まれる場合は限界値が高くなる事がだいたい注意書きとして記載されています。

つまりほとんどの検体には自然由来のK-40が含まれていますので実際、数百万出して測定器を購入されてもカタログ公表の測定下限値まで出ない例を数多くみてきました。
購入を検討されている測定器の実測データの玄米などのK-40がある試料の数ベクレルのスペクトルを見て判断されるのが良いかと思います。
アイソトープ協会認定機種のNaI(Tl)などははSc-137/1,000Bq/kgの体積線源で校正しています。
つまりCs-137単一線源による校正なのでBi、K40などが含まれる検体を考慮に入れていません。
(株)シンメトリックス社のiFKR-ZIP-A、mFKRなどはBi、K40なども含有する産総研の玄米の線源で校正していますのでNaI(Tl)ではほぼ検出不可能な数ベクレルの検査でもスペクトルにハッキリしたピークが出るのです。

信頼出来る線源の重要性

放射能測定検査

比較検討している測定器を実際に見て納得がいくまでメーカーに説明を受ける事が大切です。


核種の同定は出来ませんが簡易測定にGM管(γ線、β線、α線)ガイガーカウンター
LND712/LND7317