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最良の放射能測定器の条件について

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最良の放射能測定器の条件について

3.11の原発事故から4年が経過しています。Cs-134は、半減期が2年と短いので4分の1にまで減衰しています。原発事故非常時の放射能測定のレベルから、準通常時の放射能測定のレベルになります。放射能測定下限のレベルが、さらに引き下げられる事が予想されます。放射能測定器は、Ge(Li)検出器やNaI(Tl)検出器、CsI(Tl)検出器等の検出器と遮蔽体、アンプ、MCA、解析ソフトウエアが必要です。検出器の性能に求められる要素が単純では無い為に、全ての要素を持つ、万能な検出器はまだ有りません。それぞれの検出器やMCAの性能に片寄りがあります。

Ge(Li),Ge半導体検出器

エネルギー分解能: 優良、音に敏感で手を叩くとノイズが入る検出器もあります。
γ線検出効率: 悪い、Ge検出器の構造上、検出器のケース表面からGe本体まで
                  距離がある。
測定器の価格: 非常に高価
必要な試料量: 測定容器の種類が多く、100gからマリネリ1,2L
検出器の温度特性: 優良
エネルギー直線性: 優良
長時間安定性: 優良
測定器の測定下限値: 優良、測定時間を長く取る事で微量まで可能
測定器のシステム規模: 複雑、大規模
測定器の維持管理費: 液体窒素が消耗品で高価、電子冷却式は電力の消費が大きい
取扱い上の誓約: 取扱いに注意が必要、操作を誤ると簡単に壊れる。
検出器の形状: 液体窒素のディユワーが大きく、検出器が真空中にあり
                  形状は円筒形が多い
測定者の誓約: 高度な知識と錬度が必要
遮蔽体の特徴: 大掛かりで数トンの鉛遮蔽体が必要、数センチの検出器用の穴が
                  開いている。
使用上の注意: Ge(Li)検出器は、液体窒素を枯らすと壊れるので注意が必要です。
液体窒素を補給してからしばらくは、液体窒素の沸騰があり
                  測定できない。電子冷却式も、測定が可能な温度までに長時間
待たなければならない。

NaI(Tl)検出器

エネルギー分解能: 良、長時間測定ではピークがブロードに成り易い。
γ線検出効率: 優良
測定器の価格: 良
必要な試料量: 1Kg,2Kg 試料の量が必要で測定対象は限定されてしまう。
検出器の温度特性: 悪い、検出器の変動と、HVの温度変動も加算される。
エネルギー直線性: 悪い、長時間測定でピークが消滅する原因の1つです。
長時間安定性: 悪い、上記の理由による。
測定器の測定下限値: 悪い、上記の理由による。
測定器のシステム規模: 中、PMT,HVが必要
測定器の維持管理費: 良、PMTの寿命など、運不運がある。
取扱い上の誓約: 取扱いに注意が必要、急な温度変化で結晶にひびが入る。
                  磁気に敏感。
検出器の形状: 円筒形、分解能を良くする為にはアスペクト比が1:1で
                  不要に大きくなる。
測定者の誓約: 良、マリネリ容器を使用すると個人差が大きく成り易い。
遮蔽体の特徴: 悪い、検出器のPMTの穴が10センチ以上の物もある。
使用上の注意: PMTの高圧電源を、必要以上に上げると放電を起こし壊れる。




CsI(Tl)検出器

エネルギー分解能: 良
γ線検出効率: 優良
測定器の価格: 良
必要な試料量: 測定器により、100g, 200g, 320g等あり。100g以下でも高効率。
検出器の温度特性: 優良
エネルギー直線性: 優良
長時間安定性: 優良
測定器の測定下限値: 優良、Ge検出器と同様測定時間を長く取る事で微量まで可能
測定器のシステム規模: 優良、HVが不要、検出器がコンパクトで、遮蔽体も簡単
測定器の維持管理費: 優良、消耗品や寿命の短い部品を使用していない。
  取扱い上の誓約: 優良、構造上も、使用している部品も非常にタフです。
検出器の形状: 優良、機械加工が可能で、用途に応じて最適な形状が可能です。
測定者の誓約: 優良、取扱いも簡単で、個人差も無視できます。
遮蔽体の特徴: 優良、検出器がコンパクト、10センチの鉛遮蔽体で30cmx30cmx26cm
遮蔽体には、12mmφの穴だけです。

使用上の注意: HVが不要で、誤操作で壊れる事は有りませんが、
                  鉛ブロックの扱いは要注意



Ge,Ge(Li)検出器の効率が、悪くなる原因について

 Ge,Ge(Li)検出器は、液体窒素で冷却する必要があります。マイナス100度以上の温度差が有りますので、そのままでは検出器のケースに、氷結が起こります。断熱の為に、魔法瓶と同じ構造にして、直接熱が伝わらない様に真空に引いて強烈な温度差が有りますで、放射伝熱にも対応しなければなりません。検出器ケースとGe検出器の間に空間が必要になります。検出されるɤ線は、検出器と試料の距離の2乗に反比例します。実際に、ɤ線の全吸収ピークは緑色の範囲までです。緑色から赤色の範囲は、コンプトン散乱になります。


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