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K40のコンプトン散乱による数値への影響

多くの検体には自然由来のカリウムが含まれています。
K40が多く含まれる検体を測定した時にコンプトン散乱がおきます。
コンプトン散乱がおこると数値が過剰になり、正しい測定値が得られない事が多々あります。

そこでベクレル値が予めわかった試料でK-40が高くなった場合を想定して、どの程度セシウム値が実際に高くなるのか、CsI(Tl)2インチ検出器採用のiFKR-ZIP-Aで検証をしてみました。

現在、セシウム総量(134Cs、137Cs)約7Bq/kgの試料を4時間測定してみました。
*試料の量は160gで検査室の片側のみに入れて測定。


No.1-7Bq1224-4h
Cs-All 6.8Bq/kg

今度は上記と同じ約7Bq/kgの試料160gを検査室の片側に入れ、もう片側の検査室にK-40約50Bq/kg(20時間の測定値)を入れて同じく4時間の測定を行いました。

No.2K40-50bq-Cs7bq1224-4h
Cs-All 8.1Bq/kg

上のスペクトルと比べて頂くとわかりますが茶色のBGに対して赤の検体がより持上がっています。
この状態では数値が過剰になってしまいます。

数値的には1.3Bq/kg高くなっています。

このようにコンプトン散乱の影響があるであろう場合はK40が適度に含まれたBGを別途用意する必要があります。
*今回使用したK40が約50Bq/kg含まれるBGは20時間かけて取得しました。


そのK40が約50Bq/kg含まれるBGと検体を比較したのが下のスペクトルです。
*7Bq/kgの試料(160g)で検査室の片側のみに入れて測定。
No.3K40BG7bq1224-4h
Cs-All 7.1Bq/kg

今度は測定値も誤差の範囲です。
Cs-All 8.1Bq/kgのスペクトルと比較しますとK-40の1460Kev近辺にの山の高さがより近い事がわかると思います。
K-40が高い試料の場合はコンプトン散乱の影響を打ち消す必要があります。
とにかくスペクトルを沢山みて慣れる事が一番だと思います。

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過去の関連記事は下記をご参照下さい。

K40のコンプトン散乱による誤検出の回避

K40によるコンプトン散乱の影響/2,000Bq/kg

その他の測定情報

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