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ドリフト例

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コンプトン散乱は上下のスペクトルに対しておこりますがドリフトは急激な温度変化などにより横方向にずれる事があります。
いずれの放射能測定器も検出器はCsI(TI)を採用しておりますのでNaI(TI)に比べますと温度ドリフト
によるずれも格段に有利ですがそれでも出来る限りマイナス要因を減らす為に急激な温度変化はさけたいものです。

下の画像は2Kchで測定して1Kchで表示していますがK40の1460Kev(730)の赤い縦のマーカーに注目して下さい。
ピークが左方向に12ch(6ch)ずれている事がわかります。
1bq-D16h.jpg

そして下の画像の赤い縦のマーカーを見るとCs-137の660Kev(330)近辺にピークが来る筈ですが同じように左にピークが約12ch(6ch)ずれているのがわかります。
1bqD16h-2.jpg

Cs-137とK-40の2点校正がキッチリ行われていれば判断が可能ですので数値がおかしいと思った時は検査室の片側に約1,000Bq/kg程度のCs-137を入れもう片方にK-40(付属の炭酸カリウム)を入れてエネルギーの差を確認する必要があります。

K40のコンプトン散乱による誤検出の回避