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2015年10月25日(日)に開催致しましたスペクトル分析講習会は無事終了しました。

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企業の方などもお見えになり、大変貴重なご意見なども頂戴し勉強させて頂きました。
今回は告知期間も短かった事から地方の参加者の日程が合わず、ご参加頂いた方は多くありませんでしたが、その分内容がある講習会だったと思います。
やはり、百聞は一見にしかずで実際に見て頂いたほうがご理解頂くのには一番だと実感しました。
ご参加の方々に逆に教えて頂き大変勉強になりました。
ありがとうございました。


初めて放射能測定器をご欄になった多くの方は、『想像していたものよりコンパクトでこんな小さい測定器とは思わなかった。』とおっしゃいます。

放射能測定器をご検討中の方は実際にそれぞれの測定器の実物をご欄頂き、それぞれのスペクトルを見て頂く事が一番だと思います。
放射能測定器は決して安いものではありませんのでカタログスペックだけではなく、検討中の測定器で実際にベクレル値がわかった試料を測定したスペクトルを比較検討するのがベターだと思います。

測定器の性能はもちろん、必要検体量も大切な要素です。
測定する側はもちろん測定を依頼する側からしても検体量が少なくて済む事はそれだけ測定の幅も広がります。

やはり実機を見るのが一番だと思います。

FKRシリーズ全ラインナップは今月末までSMTX社でご欄頂けます。

サーベイメーターのiFKR-254/iFKR-508

放射能測定器のmFKRiFKR-ZIP-AiFKR-ZIP-Pro

iFKR-ZIP-Pro完成記念と致しまして、10月末日までに実機をご欄になってご予約を頂いた方には性能確認用試料のサービス及び特別価格にてご提供させて頂きます。

10月末日までご都合の宜しい日程を教えて頂ければ、SMTX社があるつくば市までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。



電話でのお問い合わせもお気軽に!

☎03-5629-6977
| 11:03 | 未分類

10月25日(日)に行うスペクトル分析講習会
の為、本日はメーカーのSMTX社で準備作業を行いました。

mFKRユーザー様もご協力頂き、mFKRiFKR-ZIP-Aの設置、エネルギーキャリブレーションを行い現在、バックグランド(=BG)を取得中です。

iFKR-ZIP-Proも講習会当日までには稼働予定です。

プロジェクターも設置し動作確認を行いました。

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これで大きなサイズでもスペクトルをしっかり見て頂く事が出来ます。

設置が終了し、SMTX社の方々と最終打ち合わせの際に相談したのですが、今回は告知期間が少ない事もあり地方の方のご予約がなく、ご参加頂ける方は首都圏在住の方に限られてしまいましたので、せっかくFKRシリーズ全ラインナップが揃ったのですから今月末までは全シリーズ展示する事に決定しました。


サーベイメーターのiFKR-254/iFKR-508

放射能測定器のmFKRiFKR-ZIP-AiFKR-ZIP-Pro


通常はメーカーは在庫を持たず、予約注文ですので全ラインナップが揃う事は滅多にない事です。
10月25日(日)の講習会に日程が合わなかった方にもこれでご欄頂ける事と存じます。

iFKR-ZIP-Pro完成記念と致しまして、10月末日までに実機をご欄になってご予約を頂いた方には性能確認用試料のサービス及び特別価格にてご提供させて頂くとさせて頂きます。

放射能測定器をご検討中の方、日程が合わずに講習会に参加出来なかった方も是非この機会に宜しくお願い致します。

10月末日までご都合の宜しい日程を教えて頂ければ、SMTX社があるつくば市までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。

電話でのお問い合わせもお気軽に!


☎03-5629-6977
| 21:39 | 未分類

福島第一原子力発電所事故により拡散したさまざまな放射性物質において比較的測定が容易なγ線を放出する放射性核種はセシウム(Cs-134及びCs-137)です。
Cs-134の半減期は約2年ですがCs-137の半減期は約30年と長く300年経っても完全には消えません。
福島第一原子力発電所事故はまだ収束しておらず、セシウムはこの数値なら安全と言う閾値はありません。
現状を考えますと現在、多くの市民測定所などで測定が行われている市民でも比較的測定が容易なセシウムの定量は出来るだけ長期にわたり、出来るだけ微量な汚染を知る事は大変意義がある事だと考えます。

しかし多くの市民測定所で現在使用されている放射能測定器の測定下限値はセシウム総量で液体で10Bq/kg程度の検体の定量もむずかしいのが現状です。
ライフラインである首都圏の水道水は少なからず福島第一原子力発電所事故由来のセシウムが現在でも含まれています。
しかし水道水は液体でセシウム総量で1Bq/kg以下の為、それを多くの市民測定所で検証し行政発表値と比較検討する事はほぼ不可能でした。


一部の市民測定所などで行われている水道水を濃縮させて測定する方法はその前処理に時間がかかりすぎ、濃縮時に液体を入れたガラスの容器などにセシウムが吸着されやすいのでその方法は断念しておりました。
もっと短時間でより前処理が簡単なより効率の良い濃縮方法を模索しておりました。

弊社は放射性物質を除去可能な0PPM-RO浄水システムの販売も行っており、セシウムやストロンチウム、ヨウ素、ウラン系なども除去出来る米国ダウ・ケミカル社のフィルムテックブランド99%除去タイプを標準仕様にしており、実際に販売も行ってまいりました。

しかし米国ダウ・ケミカル社の公表値である99%除去が正しいと仮定しても1%は除去出来てないと言う事を考えますと浄水システムとしては不十分だと思います。
更にその除去出来なかったであろう1%を除去する方法を模索しておりイオン交換樹脂の高い吸着性に着目し、従来のRO浄水器システムに米国製 Omunipure社のイオン交換樹脂(DI)フィルターを追加する事でより安全性と高めた浄水システムを考えました。
実際に取付けたところ首都圏の水は0ppmになる事を確認しております。
フィルターの交換時期の目安としてTDSメーターを活用し数値が上がってきたら交換の目安にする事が出来るためにRO浄水システムのユーザー様にはTDSメーターの活用を提案させて頂いております。
TDSメーターは放射性物質を測定出来る訳では当然ありませんが、一つの目安になると考えたからです。
そして各地のユーザー様からイオン交換樹脂フィルターの交換時に使い古したフィルターを回収し、中身のイオン交換樹脂を取り出しそのセシウム濃度を測定したものをまとめたのが下のページです。

各地の水道水のセシウム値参照


この測定結果から各地の水道水には福島第一原発事故由来のCs-134も含まれていると言う大切な情報も得られました。
しかしこの測定ではそれぞれ通水量が違いますので、1Lあたりの正確な濃度を知る事は出来ません。
そこでこの吸着率が高いイオン交換樹脂を利用して1Lあたりのベクレル値を定量する方法がないかの検討を行い試行錯誤しながらテストを繰り返しました。

当初のテストでは吸着率がわからず、試行錯誤しておりましたがTDSメーターを活用する事でより正確な前処理が可能である事が判明しました。
具体的にはここ葛飾区の水道水はおおむね113.1ppm(2015年10月初旬テスト時Av.)ですが、イオン交換樹脂を吸着させて0ppmになるまで撹拌させる事によりより正確性がある前処理が行う事が出来ます。


2015年10月4日の記事

そしていろいろ検索しているうちに日本分析化学会、慶応義塾大学薬学部薬学科の『イオン交換樹脂を用いる放射性セシウムの除去』の論文を発見しました。
こちらの記事の文中に詳しい記載があります。
要約しますとイオン交換樹脂でもさまざまな種類がありNa-樹脂のCs-137吸着率は水では99%、Cs-樹脂のCs-137吸着率はカリウムを加える事によって減少するがNa-樹脂の137Csの吸着(%)はほとんど不変であった。

この論文を見つけた事は大きな収穫でした。
実際に濃度がわかった液体の試料濃度を定量し、それをイオン交換樹脂に吸着させたものと数値を比較する事で実際の吸着率を検証しました。

吸着率96%とほぼ近い値を得る事が出来ました。


イオン交換樹脂吸着法による前処理は比較的不純物が少ない水道水(Av113.1ppm)につきましては約50リットルの水を吸着出来る事はテストにより確認しておりますが、不純物濃度が高い場合などは0ppmの純水で希釈するなどの工夫も必要でまだまだテストを続ける必要があります。
また、イオン交換樹脂のグレードなどにより吸着率、飽和率などの差がある可能性がある事から更なる検証が必要です。
また、検体自体の水道水のTDSメーター値も日々変動するので、吸着率、飽和率などをTDSメーターを活用して検証していく必要があります。
実際に10月初旬に測定を行った時点ではここ葛飾区の水道水のTDSメーター値は113.1ppmでしが、2015年10月19日時点で150ppmを超えています。
イオン交換樹脂の役割はイオンを吸着させる事ですが、イオン化しやすい物質以外のものが多く含まれている検体については実際に濃度がわかった液体の試料で検証する事も必要だと思います。
検体の温度により吸着率などが変化する可能性も考慮する必要があります。

Na-樹脂100%はCs-137のみを選択的に吸着はしますがTDSメーターでは0ppmにならない事など、最終的にはそれぞれのイオン交換樹脂をすべてテストするしか方法はありません。
記事にしてない意外なテスト結果などもあります。

更に数種類のイオン交換樹脂でテストを重ねており2015年10月25日の『スペクトル分析講習会』にてその結果を出来るだけ詳細にご報告出来ればと思っております。

液体中に含まれる微量のセシウム測定方法に今迄のテストをまとめています。


2015年10月25日の『スペクトル分析講習会』当日は、iFKR-ZIP-Proの実際のスペクトルも見て頂ける予定です。
また、FKRシリーズ全ラインナップ、mFKRiFKR-ZIP-AiFKR-254/iFKR-508も展示予定です。

是非、この機会に放射能測定器をご検討中の方はご参加頂けますようご検討をお願い致します。

電話でのお問い合わせもお気軽にお願い致します。


☎03-5629-6977
| 19:41 | 未分類

多くの市民測定所などで採用されているNaIをご使用の複数の方からご質問を頂きましたのでこちらで説明させて頂きます。

『希望として5Bq/kgの標準試料の購入を検討しているが安いものではないので出来るだけ長い期間使用したい。
濃度も特注出来ると書いてありますが、どの程度の濃度のものを購入するのが良いのか教えて頂きたい』とのご質問でした。


NaI(Tl)でも測定器や測定環境などにより精度が違うので一概には言えませんが、今迄測定されてきてCs-134のピークがスペクトルでハッキリ確認出来るくらいのベクレル数より少し高めの濃度のものをお薦めさせて頂いております。

スペクトル例
2.7Bq-10h
*クリックすると拡大します。
Cs-134の796Kevがハッキリ見える程度の濃度(測定器により違います。)


ご存知のとうりセシウムは時間の経過と共に減衰しますのでその事も考慮しますと少し高めくらいの濃度のほうがよいと思います。
具体的な数値で示しますと10Bq/kg〜20Bq/kg程度が良いのではないかと存じます。
2013年と2014年に無料の試料貸出し企画2015年の無料貸出し企画などでこちらにはある程度のデータはありますが、
特に2015年の企画は公表はなしと言うお約束で複数の信頼のおける市民測定所様からご依頼を受けました。


測定器別にデータがあれば他の方にも参考にして頂きやすいと思いますのでもし測定器の種類、スペクトルデータを公表しても良いと言う方は期間限定で定価より15%OFFとさせて頂きますので是非この機会にご検討下さい。

15%OFFセール期間 2015年10月18日〜2015年10月末までにご予約頂いた方限定です。

NaI(CsI)用 マリネリ1L 30,000円(税抜)
25,500円(税抜)

NaI(CsI)用 マリネリ2L 60,000円(税抜)
51,000円(税抜)

Ge用(U8容器入り)100g 20,000円(税抜)→17,000円(税抜)

またGeをご使用の測定所様FKRシリーズユーザー様もまだ標準試料をご使用でない方も同じく、スペクトルデータを公表しても良いと言う方は期間限定で定価より15%OFFとさせて頂きます。

iFKR-ZIP(A)用 12,000円(税抜)→10,200円(税抜)

mFKR専用 10,000円(税抜)→8,500円(税抜)

*送料は別になります。

お支払い方法などの詳細はこちらをご欄下さい。

予めベクレル数がわかった標準試料で数値の信憑性を確認する事は大変重要です。
定期的に検証が出来るように低ベクレルの標準試料は是非この機会にご検討をお願い致します。


その他の測定情報はこちらをご参照下さい。

電話でのお問い合わせもお気軽に

☎03-5629-6977
| 09:33 | 未分類

FKRシリーズ及びiFKR-254ユーザー様及びFKRシリーズのご購入を検討されている方向け、スペクトル分析講習会を下記日程で行います。

会場の関係上先着15名様までとさせて頂きます。

日程 平成27年10月25日(日)AM11時から(受付は10時半より)

講義内容 『液体中のセシウム、イオン交換樹脂吸着法による精密測定』
実際予めベクレル数のわかったセシウムの試料を使っての前処理、測定、分析を行います。

開催場所 株式会社シンメトリックス 茨城県つくば市松代3-19-4
     TEL:029-851-8448

高速道路ご利用時

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電車でいらっしゃる場合の地図

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*画像はクリックすると拡大します。

当日スケジュール

11時~12時 微量放射能測定の可能性について 野中修二

12時~13時 昼食(軽食)

13時~15時 イオン交換樹脂を活用した微量のセシウム測定方法の実演
 *実際にベクレル値がわかった液体の試料で吸着方法、測定を行い検証します。

15時~15時半 休憩

15時半~16時 データ解析についての説明 野中修二

16時~ 質疑応答

費用:軽食代、参加費用含む 3,000円


大変恐縮ですが、ご予約が定員に達し次第に締め切りとさせて頂きます事をご了承下さい。

当日、FKRシリーズをご予約頂きました方には性能確認用標準試料をサービス、更に特別価格にてご提供させて頂きます。
詳しくは当日にご案内させて頂きます。
この機会に是非、ご検討を宜しくお願い致します。


電話でのお問い合わせもお気軽にお願いします☆


☎03-5629-6977
| 16:42 | 未分類

放射能測定の難しいところは測定する放射性セシウムのその性格上、体重計で測定したように毎回同じ値にならない事です。
特に3Bq/kg以下の定量はそれ以上の検体と比べて極端に敷居が高くなります。

ましてや1Bq/kgそこそこの定量は本当に神経を使います。
文面でいくら説明してもおわかり頂くのは難しいと思いますので、一例で説明させて頂きます。
測定器でただ出てきた数値を公表するのではなく、出来るだけ正確に分析した上で公表する事が大切だと思います。

*すべて画像はクリックすると拡大します。

Test109-1

まず、こちらのスペクトルを見て下さい。
ある検体を約60,000秒測定したもののログ表示です。
数値はCs-All 1.2Bq/kg Cs-134 0.4Bq/kg Cs-137 0.8Bq/kg 
これだけを見ますとなんとなくセシウムがいるように思う方もいるかもしれませんが、この状態ではわかりません。

Test109-2

上のスペクトルを単純にリニア表示に変えました。
当然数値は変わりませんがCs-137 662Kev近辺は谷になっている事がわかります。
そして下のスペクトルはそれにデータスムースをかけたものです。

Test109-3

Cs-137 662Kev近辺が凹になっている事がより見えやすくなりました。

Test109-4

上のスペクトルは茶色のBGと赤の検体、緑のスペクトルもすべてログ表示です。

Test109-5

こちらも上と同じですが、すべてリニア表示に変えてみました。
K-40の本来の1460Kev近辺からピークがわずかに4ch左にずれている事がわかります。

Test109-6

きっちっと校正された測定器である事が大前提ですが、Cs-137の662Kevも左に4chずれている筈です。
つまり長時間の測定によりエネルギーが低いほうにドリフトした可能性がある事を視野に入れるべきだと思います。
下の画像はそれをよりわかりやすくする為にK-40のピークとずれたであろうCs-137の位置を書き込みました。

画像

Re Calicをクリックして違う測定方法でも確認してみました。
数値が変わって1Bq/kg以下になっている事がわかります。
この場合、1Bq/kg定量下限値未満と判断してもよいと思います。

ちなみに測定したものはK-40が約20Bq/kg程度含まれる無汚染のBG比較用に作成した試料です。
本来はK-40の影響によるコンプトン散乱で数値がかさ上げされているであろう検体に対して使用するBGデータですが実際にK-40が増えるとどのくらいの数値のかさあげになるのかも知っておく必要がありますので検証したものです。

スペクトル分析は本当に奥が深いと思います。
まだまだ勉強中の身ですが、40年以上その道一筋のFKRシリーズのメーカーである
(株)シンメトリックス社
の野中社長に間違いを指摘して頂きながらスキルをアップしたいと思います。


放射能測定器につきましてご質問がある方はメーカーである
(株)シンメトリックス社
までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。


ご予約を頂ければ土日も対応致します。




お電話でのお問い合わせもお気軽に!

☎03-5629-6977
| 22:25 | 未分類

イオン交換樹脂を液体の検体に吸着させ、その吸着率の検証を繰り返し行ってきました。

過去の検証は測定情報
液体中に含まれる微量のセシウム測定方法にまとめましたので宜しければご欄下さい。

出来るだけ真の値に近くなるように効率良く吸着させる為にはTDSメーターの活用は大変有効であると言う事がわかりました。
ただ比較的不純物が少ない液体の検体に限られる事で検体が限定されてしまうのも確かです。

FKRシリーズのメーカーの
(株)シンメトリックス社
が2012年10月、東京新聞に『内部被ばくが測定出来る器機』として記事として掲載されました。
東京新聞記事『内部被ばくが測定出来る器機』としましても最も重要で検査依頼の多い尿の検体で吸着率が問題ないかどうか実際に検証してみました。


まずは実際に尿の値をTDSメーターで測定しました。

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411ppm

予想外に高い値でしたので、このままでは吸着させるのに時間がかかります。
そこで同量の純水(0ppm)を混ぜて測定したところ105ppmと約4分の1に減少しました。
ものは違いますが、希釈して測定する方法は蛍光X線分析でも良く使われる手法だそうです。
吸着する時間を短縮するメリットがあります。


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105ppm


そして2Lの空のペットボトルにイオン交換樹脂を入れ、尿800cc、純水800cc計1,600ccを入れ撹拌する為にボトルを1分間シェイクして1分間放置後、また1分間シェイクを繰り返しそれを8回行いました。
何故、ペットボトルを利用したのかはペットボトルだと使い捨てが出来る為です。
そして比較的入手し易い2Lのボトルにイオン交換樹脂を約300gと合計1,600ccの液体を入れる為に空間が少しかないと撹拌する際にシェイクしずらい事を考え決めました。
同じ動作を7回目繰り返しTDSメーターで測定したら2ppmありました。
8回目でやっと0ppmになりました。
回数を数えた理由は何回で0ppmになるか正確に知りたかったからです。


画像

そして水分を捨てペットボトルをカットして中のイオン交換樹脂を検体袋に160gずつ計320g入れます。
今回はペットボトルに投入したイオン交換樹脂の量を300gにして試してみました。
イオン交換樹脂は水分を吸着して重くなる事と高価なものなので出来るだけコストを抑えたいと言う事がありました。
それでも少し余りましたのでもう少しだけ減らせばより撹拌させる時にシェイクしやすくなるので次回に試してみたいと思います。

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160g×2袋、尿を吸着させたイオン交換樹脂を測定します。

尿自体の検体量は800ccです。検査に使用しているiFKR-ZIP-Aは基本検体量が320gに設定されています。
検出下限値の計算は800÷320=2.5倍、表記された数値を2.5で割り、過去の検証から吸着率95%~99%で計算しますとiFKR-ZIP-A320gで1Bq/kgなので1÷2.5×1.05=0.42、また1÷2.5×1.01=0.404ですので、測定下限値はおおむね0.4Bq/kg程度となります。

前回の尿の精密検査で0.23Bq/kg検出されましたが検体量は1.5Lと多い事と撹拌回数などが適当で吸収率などはわかっていなかった事(TDSメーターでppm値は測定してません。)から検出されるかどうか微妙なところです。
注目のデータです。

まずは下のスペクトルをご欄下さい。
BG(バックグランド)はイオン交換樹脂無汚染のものを使用しています。
表記Cs-All 1.5Bq/kgですが茶色のBGに対して赤の検体が全体的に持上がっているので数値が過剰になっている
可能性がありますのでそれを検証する必要があります。
良い機会ですのでセシウムを定量する上でスペクトルの見方を簡単に順をおって説明致します。

*画像はすべてクリックすると拡大します。


2015107-1
まずは右から見てみますと1460Kevのピークはずれてない事がわかります。
測定は2Kchで行っていますがデータは1Kchの半分ですので下の右側の数値は730になっているのがわかると思います。
つまり赤い縦棒を730に合わせてピークがあっているか確認します。

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Cs-134の796Kevに赤い縦棒を合わせた状態でピークがずれているのがわかると思います。
*印の下の数値は半分の398になっているのがわかると思います。


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次にCs-137の662Kev近辺を見ましたがやはりピークがなく左側の低い部分にピークがずれています。
*印の下の数値は約半分の330になっているのがわかると思います。


画像
今度はCs-134の604Kev近辺を見ましたがやはりそれらしきピークはありません。
*印の下の数値は約半分の302になっているのがわかると思います。

2015107-5
そしてスペクトル全体を見てみますと茶色のBGに対して赤の検体がエネルギーが低いほうから高いほうまで全体的に持上がっている事がわかると思います。
このような場合は*印のRe Calicを押し違う計算方法で数値を確認してみます。
K-40以外はすべてマイナス表示になったのが確認出来ます。


そして最近、遮蔽を強化したのでそれ以前に取得していたK-40が約30Bq/kg含まれるBGと比較検討したのが下のスペクトルです。

MSDI107-16h

K-40の1460Kev近辺では茶色のBGより赤の検体のが少し高くなっていますが、低いほうへいくにしたがって赤の検体より茶色のBGのが逆に高くなっている事がわかると思います。
遮蔽を強化する前に取得したBGですので、一例で判断は出来ませんがもしかしたら遮蔽効果があったのかもしれません。
それはさておきこれでは正確な評価が出来ませんのでK-40を含む無汚染のBGを再度取得してデータを見る必要があります。
極微量汚染の定量は簡単ではありません。今回はK-40によるコンプトン散乱の影響がある可能性を消す為に再度、BGを取得して比較検討しましたが縦方向のズレだけではなく横方向のズレ(ドリフト)にも注意が必要です。
FKRシリーズは温度ドリフトもほとんど気にしなくてよいレベルですが、やはり急激な温度変化などにより極微量の検体を測定する際には注意すべきだと思います。
過去の記事をご参照下さい。ドリフト例
ドリフトが起きたと判断出来る為にはCs-137とK-40の2点校正大変重要です。
多くのユーザー様が実際にベクレル値がわかったセシウムの試料で検証してくださっていますが数値がおかしいと思った場合はCs-137とK-40のピークを確認してそのエネルギーの差がずれてないか確認してみて下さい。
Cs-137とK-40のエネルギーの差がずれているとそもそもドリフトしているのか
どうかの判断が出来ませんので注意が必要です。


前置きが長くなりましたが、新しくK40を含むBGデータを20時間かけて取得しそれと比較してみました。

MSDI108-16h


先程のようにK40から見ていきますとピークは1460Kev近辺にありますが、Cs-134の796Kev、Cs-137の662Kev近辺にもピークはありません。
従って表記数値で1Bq/kg未満と判断しました。
先程説明させて頂きましたが2.5倍に濃縮されている計算ですのでおおむ0.4Bq/kg定量下限値未満です。


イオン交換樹脂を液体の検体に吸着させ、それを測定する方法は濃縮したのと同じ効果があり更に手軽に測定出来るメリットがあります。そして今迄、不可能だったより微量の汚染が数値で確認出来る事が最大のメリットです。
この方法はFKRシリーズに限らず、多くの市民測定所が使用している放射能測定器でも活用する事が出来ます。
検体量を増やす事により0.00XBq/kg単位の今迄、衛生研究所などごく一部の機関しか測定が出来なかった数値をそれぞれの測定器でスペクトルで検出と確認出来るので、行政発表の数値と比較検討出来る意味でも大変重要だと思います。
大切なのはTDSメーターを活用して0ppmになった事を確認する事です。

最近、一部のGe使用の測定所で希望があればスペクトル表を添付するところも出てきましたので大変良い事だと思います。
スペクトルの添付がないデータは専門家が見てもその信憑性を判断出来ないので大切なデータですので必ずスペクトル表を添付するようにして欲しいと切に願います。

放射能測定器につきましてご質問がある方はメーカーである
(株)シンメトリックス社
までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。


ご予約を頂ければ土日も対応致します。




お電話でのお問い合わせもお気軽に!


☎03-5629-6977
| 14:58 | 未分類

イオン交換樹脂を液体に吸着させる前処理の方法も回数を重ねるごとに新しい発見ががあり、少しずつ改善されました。
TDSメーターを活用する事でその方法にとらわれずに数値で確認する事が出来る事はより正確性の高い測定の為には有効だと思います。

しかしやはり最終的にはベクレル値がわかった試料で確認する事が最も大切だと思います。

詳しくは前回の記事をまずはご参照下さい。

汚染された液体の検体を入手しましたが汚染濃度がわからないのでまず液体の状態で測定を行いました。

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汚染されている事は確実だと思いますので万が一でも液体が検査室に漏れないように袋は3重にしました。
測定して約7,000秒で汚染がある事はスペクトルを見て確認出来ます。

Osennsui103-7Ks
*生データはまだギザギザが多いですが、見慣れればCs-137のピークは確認出来ます。

Osensui105-7Ks

Cs-All 2.5Bq/kg


液体の検体でもこの程度の汚染があればiFKR-ZIP-Aなら2時間もかからずに検出可能出です。
(*測定場所などの条件により違います。)
知人の元放射線測定業務従事者は、評判が良く実績があるNaIを実際に使っていた方ですが、ZIPをたびたび見にこられ最初は信じられないと驚いていました。
その測定器では固形の検体でも10Bq/kgをスペクトルを見て判断するのは至難の技だとおっしゃっていました。
ZIPの分解能や検出器の感度などの表面的なスペックしか見てないので実際に目にするまでは信じられないのも無理はないと思います。

メーカーである(株)シンメトリックス社の野中社長の40年以上の経験からのノイズ対策や半田付けなどの細かい作業などにも妥協を許さない仕事がなせる技だと思います。
フェムトアンペアを扱える卓越したアナログ回路技術を保有している事は特筆すべきです。
プリアンプに求められる高度なアナログ回路設計・組立技術は多くの分野(大学・研究・民間)においても最もボトムネックになっている分野であり、現実的には数十年技術革新は行われていません。
SMTX社プリアンプ(Pre Amplifier)はプリアンプに対して新しい可能性を示すものです。
そして厳密に定量を行う為に10時間の測定をしましたが数値は変わりませんでした。

Osensui105-10h

Cs-All 2.5Bq/kg

約320ccの汚染水の検体を検体袋から取り出して、0ppmの純水を320cc足す事により、数値の半分の1.25Bq/kgの試料が出来ます。
過去、0.6Bq/kgの試料と1.2Bq/kgの液体の試料の検証をしたのでより濃度が低い試料を作る必要がある為に640ccの検体に更に640ccを足して1,280ccにし更に1,280ccに純水を足し合計で2,560ccの計算上0.312Bq/kgの液体の試料を作りました。
計算上合計2,560cc÷320g=8倍ですので、出てきた数値を8で割った値が理論値です。

まずは2,560ccの汚染水をTDSメーターで数値を確認します。

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89ppm

iFKR-ZIP-Aの基本検体量の320gのイオン交換樹脂を入れ、TDSメーターで数値が0ppmになるまでかき混ぜました。
なかなか0ppmにならず、1ppmになってからもかなりの回数かき混ぜました。

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0ppm

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*160g×2袋
そしてイオン交換樹脂を320g取り出し10時間の測定を行いました。

OsensuiDI105-10h


Cs-All 2.4Bq/kg    
2.4÷8=0.3Bq/kgが換算値です。


吸着率は計算上96%です。



『イオン交換樹脂(Na-樹脂)のCs-137の吸収率は水で99%で、カリウムを加える事でもほとんどその吸着率は不変』である事が下記の過去記事の文中の論文でもありましたが、それにしても吸着率が高い事に驚きました。

*参照過去記事

微量に汚染された液体の定量はゲルマでもパルサーで1chに収まる真の微分非直線性がなければ、難しい事が実際に1Bq/kgレベルの測定を行うと解ります。
そのレベルの測定はハッキリとMCAの微分非直線性の性能の差が出てきます。


*詳しくは微量放射能測定の可能性についてをご参照下さい。

Geでも0.00XBq/kgレベルの測定を行う為には検体を濃縮するなどの工夫が必要です。
一般の測定所などに最も多く普及しているNaIなどでも検体は比較的不純物が少ない液体に限りますが、イオン交換樹脂に吸着させる事で0.00XBq/kg単位まで測定出来る事は行政の発表値と比較検討出来る意味でも大変重要な事です。

FKRシリーズの解析プログラムは、Cs-137とCs-134の比率に影響されないアルゴリズムで算出されています。
Cs-137とCs-134の比率

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不純物が比較的少ない液体の検体に限定されますが、イオン交換樹脂でセシウムを吸着させ測定する事で今迄、不可能だった精密な検査が可能になった事は大きな意義がある事だと思います。

しかし吸着率がわからないと真の値にどの程度近い値かがわかりません。
実際に吸着率100%ということはまずあり得ませんので、吸着率は仮定で明記するしかない事が問題でした。
イオン交換樹脂の種類もグレードも様々で吸着率もメーカーにより違う事も判明しました。

例えば仮に1Bq/kgの検体があったとして吸着率が50%なら、実際は2Bq/kgが真の値に近い値となります。
ZIP友の会のメンバーの方からも、吸着率がある程度わからないと真の値よりかなり低めに出るとのご指摘も頂きましたので試行錯誤しておりましたがようやくそれをある程度解消する方法を見つけました。

どの程度吸着したかを知る事は大変重要だと思います。


まずは実際に濃度がわかった液体の試料での過去の検証をご参照下さい。


Cs-All/0.6Bq/kgの試料、吸着率93%

Cs-All/1.2Bq/kgの試料、吸着率67%


実際に濃度が違う液体の試料の測定でも机上の計算どうりにはいきません。
それにはいろいろな要素が考えられますが、イオン交換樹脂がどの程度吸着するのかは撹拌方法などによっても違います。
前回の記事では吸着させる時間も大切な要素だと考えてテストを行いましたが、かき混ぜる方法も出来るだけ条件を揃える為に同じ方法で行っておりましたが、それを数値で確認する方法がありませんでした。

そんな時にたまたま別件で来社してくれた0PPM-RO浄水システム輸入元の社長がヒントをくれました。
具体的には浄水器のフィルターの交換時期の目安にするTDSメーターを活用する事です。
TDSメーターは水の中に含まれる不純物をppm値で表します。
葛飾区の水道水はおおむね100~120ppm前後でその日により違います。
その水をイオン交換樹脂に吸着させれば0ppmの水になります。
つまり0ppmになるまでかき混ぜてイオン交換樹脂を吸着させれば良いのです。

今回の実験でも前回同様に2Lの空のペットボトルにイオン交換樹脂320gを入れ、そこに水道水を1.5L入れて撹拌したのですが、水道水からペットボトルに直接水を入れるのではなく3リットルのメジャーカップに1.5Lを入れ、まずはその水道水のppm値を測定します。
そしてペットボトルを1分間しっかりシェイクして1分待ってまた1分間シェイクします。
イオン交換樹脂が沈殿するのを待って(約1分間)水のみを捨てその作業を繰り返します。
つまりまず水道水のppm値を記録してからペットボトルに入れ撹拌させた後の水も測定し0ppmである事を確認します。

No.1
水道水の113ppm値


No.2
イオン交換樹脂吸着後の水の0ppm値


同じ動作を繰り返し数値が0ppmにならなくなるまで1.5Lの水道水を吸着させます。
イオン交換樹脂の吸着率は高いですが、沢山の不純物を吸着させると飽和状態になり、それ以上吸収しなくなります。
つまり吸収出来る限界があるので、それ以上の水を吸着させてもその吸着率は徐々に落ちていきます。
きりがないので数値が0ppmにならなかった時点(1ppm以上)で終わりにしました。

水道水のTDSメーター値の平均はそれぞれ

10月1日 109.4 ppm

10月2日 112.65ppm

10月3日 117.25ppm


結果的には回数にして34回目で0ppmにならず1ppmになってしまったので合計で34回で計算します。
34×1.5リットルで51リットル=51,000cc÷320gで159倍
実際に出た数値を159で割ると参考値が出ます。


20時間の測定を行いました。

SuidoDI51L104-20h

Cs-All 1.8Bq/kg

参考換算値 セシウム総量 0.0113Bq/kg

水道水のppm値は日々変動しますので単純比較は出来ませんがおおむね前回のテストと近い値です。
前回は放置する時間が1時間と前処理に長い時間が必要でしたが、TDSメーターを活用する事で前処理の時間を大幅に短縮出来るメリットは大きいと思います。
そして何よりも吸着している事が数値で確認出来る事は出来るだけ同じ条件で前処理を行う為には大変有効です。


前回の記事でも書きましたが、前処理には手間がかかりますが
検体量を増やす事で今迄不可能とされてきたより低濃度の汚染が見えるようになります。
多くの測定所で採用されているNaIはもちろんGeでもこの方法は有効です。
測定器により検体量、検出下限値は違いますが、その測定器でスペクトルで検出と判断出来るまで検体量を増やせば0.00XBq/kg精度の測定も夢ではありません。(比較的不純物が少ない液体の検体に限られます。)
その為にもご使用の測定器のスペクトルで検出と判断出来るように日頃から、実際の濃度がわかった試料で検証する事は大切だと思います。

机上の計算どうりにいかないのが放射能測定の難しいところです。
Geも測定器により数ベクレル精度の定量が難しい機種もあります。


Ge(Li)用の性能確認試料3Bq/kg無料貸出しサービスも行っております。

NaI用、Ge用共に5Bq/kgの性能確認用の試料の販売

その為にもスペクトルデータの公表は大切です。
何度も書きますがスペクトルの添付がない数値だけのデータは専門家が見てもその信憑性を判断出来ないからです。
スペクトル分析は簡単ではありませんが、濃度がわかった試料で確認して何度も検証する事で、その測定器で検出か不検出かの判断が可能となります。
あまり難しく考え過ぎるのも測定の敷居を高くしてしまいますので良くないと思います。
実際にベクレル値がわかった低濃度の試料でスペクトルを見慣れる事が上達の早道だと思います。

さる2012年10月、東京新聞に「内部被曝が測定できる機器」としてシンメトリックス社の記事が掲載されました。当時、アンチコンプトン仕様での開発を進めておりましたが、この仕様では遮蔽の重さだけで500kgを超え、実用的でないと判断しました。別方向からのアプローチを試み、2年半の試行錯誤の末に採用したものがコインシデンスモードです。
iFKR-ZIP-Pro第一号は完成間近です。
*参考:東京新聞記事

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放射能測定検査で使用しているiFKR-ZIP-Aの10時間での測定下限値は1Bq/gkですが、イオン交換樹脂に液体の検体を吸着させる事により更に精密に測定する事が可能です。
前処理に手間と時間はかかりますが、検体量を増やす事で0.000XBq/kgレベルの測定が可能である事は画期的な事だと思います。
この方法は濃縮する事によりNaIなどでもスペクトルで検出と判断出来るまで検体量を増やす事により可能になります。
その測定器の性能にもよりますが、民間で多く普及している測定器でもごく微量の汚染の液体の測定が可能となります。

8月に葛飾区の水道水のセシウム精密測定を行った時は3リットルのメジャーカップに水道水を入れ、その中にイオン交換樹脂を320g入れ適当にかきまぜて、その動作を繰り返し100リットルに吸着させたイオン交換樹脂を測定した値はセシウム総量(Cs-134、Cs-137)で0.0103Bq/kgでした。

前処理に時間と手間がかかる為に空のペットボトルにイオン交換樹脂を入れ通水させて手間を大幅に省いて測定した結果、吸着率が大幅に落ちる事が判明しました。

参考記事 イオン交換樹脂を利用したセシウム測定

イオン交換樹脂のごく一部にしか通水出来なかった事が主な理由と考えておりますが、実験が無駄だった訳ではないと思います。
記載の論文からNa-樹脂のCs-137の吸着率は水で99%だと言う事もわかり、カリウムを加えてもその吸着率はほとんど不変である事もわかりました。
そして吸着させる時間も重要である事もわかりました。


今回のテストはその論文を参考に吸着させる時間も重要な事から2リットルのペットボトルにイオン交換樹脂を320g入れそこに1.5リットルの水道水を入れ数分間振って1時間放置し(タイマーで時間を測定)水のみを捨て、それを繰り返し行いました。


具体的には9月28日/3回、9月29日/11回、9月30日/11回、10月1日に3回の1.5リットル×28回で42リットル=42,000ccの水をイオン交換樹脂を吸着させました。
当初、50リットルの水を吸着させる予定でしたが、途中からもっと効率が良い方法を思いついたから42Lになりました。
その方法は次回の記事に具体的に書きますが、42Lで吸着させたのでイオン交換樹脂を取り出して測定してみました。

42,000cc÷320gで吸着率が100%と仮定した場合は131.25倍の数値になる筈です。
実際に出た数値を131.25で割ると参考値が出ます。
20時間の測定を行いました。

SuidoDI42L102-20h

Cs-All 1.7Bq/kg

参考換算値0.0129Bq/kg


イオン交換樹脂にはいろいろな種類があります。
大きく分けてカチオン樹脂、アニオン樹脂がありますが更に細かく分類されています。
イオン交換樹脂などのメーカーにより吸着率も実際違います。
0PPM-RO浄水システムの輸入元の社長が水に関してはプロですので、先日も来社されいろいろとアドバイスを頂きましたので次回は吸着率もよりハッキリしたテストが可能だと思います。

FKRシリーズは基本検体量が少ないのも大きなアドバンテージです。
iFKR-ZIP-Proはわずか100gが基本量です。
FKRシリーズのトップモデルのiFKR-ZIP-Pro近日発売です。

(株)シンメトリックス社では現在、蛍光X線関連、MCA、ADCの販売代理店を募集中です!
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