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次世代の放射能測定器 iFKR-ZIP-A スペクトル分析

放射線量測定検査で使用しているiFKR-ZIP-Aはゲルマニウム半導体検出器を用いた測定器以外で唯一1Bq/kg以下まで測定出来る次世代の測定器です。

弊社が販売店をさせて頂いているメーカーである(株)シンメトリックス社は世界最高水準の放射能測定器ですので自信を持ってお薦め致します。

(株)シンメトリックス社=(SMTX社)の野中修二社長は研究機関の放射能測定器の開発に45年以上携わってきた技術者で、蛍光X線分析装置はX線検出器からX線発生装置、MCA、分析プログラムまですべて自社で開発出来るのが強みです。
国の第一次機関など研究機関への納入実績もあり、フェムトアンペアを扱える卓越したアナログ回路技術を保有している事は特筆すべきです。


2016年7月時点でCs-134+Cs-137の合計で1Bq/kgの試料を実際に測定し、表示方法の違いなども含め検証してみました。

iFKR-ZIP-Aは長時間の測定をすればする程にその精度は高くなります。
検出下限が数ベクレル以下になりますと、統計誤差よりもMCAの性能が誤差の主に成る事もあります。特にADCの微分非直線性が重要になります。
微分非直線性が悪い測定器は長時間測定は出来ません。
NaI(Tl)検出器はスペクトル分析法で確定できる(ピークとして明確にCs-134、Cs-137等を検出する事ができる。)検出下限は25Bq/kg程度です。

詳しくは微量放射能測定の可能性についてをご欄下さい。

バックグランド(=BG)は長時間測定が可能と言う事の検証のため100時間取得しました。
そして今回の試料は40時間の測定を行いました。

バックグランド(=BG)とは自然界や測定器そのものに、天然の放射性物質がありますので検査室に検体を入れない空の状態で予め取得して、検体を入れた状態と比較して正味の放射能を計算する為に取得します。
K40など自然界に存在する核種が検体に含まれている場合は、コンプトン散乱などの影響により数値が過剰になってしまいます。

K-40のコンプトン散乱により誤検出の回避方法など、測定情報に記載してありますので参考にして下さい。

前置きが長くなりましたが、測定結果とその表示方法の説明をさせて頂きます。

*画像はそれぞれクリックすると拡大します。

先述した予め取得したBGと検体との比較です。
具体的な操作方法はBG FileをクリックしてBGを選択し、ReadSpecをクリックして該当の検体を読み込みBq.Calicをクリックして表示させたものが下記のスペクトルです。


1.ログ表示

ログ表示0228

2.リニア表示:Autoをクリックし、左隣の上下矢印で見やすい高さ調整をします。

リニア表示0228

3.データスムース:ピークをわかりやすくする為に上部のCalicからデータスムースを選び1度データスムースをかけた状態です。
*データスムースは基本的にかけても1回にしています。
かけすぎると重要なピークも消えてしまいますので注意が必要です。

画像

4.ログ比較表示 Printを一度クリックして表示を変えMem2を選択しSnapShotを押すと画面上のログ表示のBGが茶色になります。
 次にMem1を選択し同じくSnapShotを押すと検体が赤で表示されます。
 そして更にMem3を選択すると緑色のスペクトルが下に表示されます。
 すべてログ表示です。

ログ比較表示0228

5.リニア比較表示 上の画像をすべてリニア表示にしたものです。それぞれAuto上下の矢印で見やすい高さに調整します。
上記のログ表示よりピークが見やすくなりました。

リニア比較表示0228

6.リニア比較表示2 画面茶色がBGで赤が検体、いずれもリニア表示です。
そしてBG FileからBGを読み込み、ReadSpecで正味の検体を緑色で表したものもリニア表示です。

リニア比較表示2



7.リニア表示、ロイの修正 上の画像で茶色のBGと赤の検体、緑のスペクトルを見るとロイが選ばれてない部分の修正を行ったのが下記の画像です。具体的な操作方法は右上のROIをクリック、ROI#1でCs-137 662Kev近辺の緑色に選択されいる部分のL_ChとH_Chの調整を行い、次にROI#2でCs-134 796Kev近辺を同じようにL_ChとH_Chの調整を行いONボタンにチェックを入れます。2つのロイ設定が終わったらRe Calicボタンを押します。

ロイ修正リニア表示

上の画像と数値が変化しました。
ROI設定とReCalicの方法は基本操作説明の動画なども参考にして下さい。

基本操作説明
Cs-All 0.9Bq/kg +-0.1Bq/kg Cs-134 0.2Bq/kg +-0.1Bq/kg Cs-137 0.7Bq/kg +-0.1Bq/kg




長時間測定すればする程、+-の誤差は小さくなり、より正確性のある測定が可能です。
スペクトル分析はまだまだ勉強中ですが、奥が深いです。
放射能測定検査では出来るだけ見やすいスペクトルを表示する事を心がけています。

今回は検証の為にBG100時間、検体40時間と長時間の測定を行いましたが、スペクトルを何千と見ていればもっと短時間で判断が可能です。


3Bq/kg程度なら4時間程度、1Bq/kgでも10時間程度で十分だと思います。
(放射能測定検査のC検査は念の為16時間行っています。)

下記が2016年7月時点でCs-All(Cs-134+Cs-137)1Bq/kgの試料の16時間のスペクトルです。

画像

下記が2016年7月時点でCs-All(Cs-134+Cs-137)3Bq/kgの試料の4時間のスペクトルです。

3Bq4h0301

先程のスペクトルと比べると+-表示の幅が大きくなっていますがスペクトルのピークを見れば判断出来ます。

世界最高水準の測定器を開発している(株)シンメトリックス社=(SMTX社)がiFKR-ZIP-Aを更に進化させた改良バージョンiFKR-ZIP2の販売を開始致します!
現行価格より10%OFFとなっておりますので是非、この機会にご検討下さい。

iFKR-ZIP-Aとの具体的な変更点はノイズ低減の為に現在付いているMCAの液晶画像を廃止し、性能がアップしたMCAを採用します。遮蔽体と検出器も基本操作も同じです。


遮蔽体、検出器は同じでMCAのみ(株)ラボラトリ・イクップメント・コーポレーション社製 MCA2200になります。

P7180650
P7180651

詳しくはメーカーホームページをご欄下さい。
Labo


180万円(税抜)

*測定に必要なもの*


基本操作説明(動画)


放射能測定に興味がある方はお気軽にご相談下さい!


電話でのお問い合わせもお気軽に!


☎03-5629-6977

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