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セシウムの微量の汚染の定量について

放射能測定の難しいところは測定する放射性セシウムのその性格上、体重計で測定したように毎回同じ値にならない事です。
特に3Bq/kg以下の定量はそれ以上の検体と比べて極端に敷居が高くなります。

ましてや1Bq/kgそこそこの定量は本当に神経を使います。
文面でいくら説明してもおわかり頂くのは難しいと思いますので、一例で説明させて頂きます。
測定器でただ出てきた数値を公表するのではなく、出来るだけ正確に分析した上で公表する事が大切だと思います。

*すべて画像はクリックすると拡大します。

Test109-1

まず、こちらのスペクトルを見て下さい。
ある検体を約60,000秒測定したもののログ表示です。
数値はCs-All 1.2Bq/kg Cs-134 0.4Bq/kg Cs-137 0.8Bq/kg 
これだけを見ますとなんとなくセシウムがいるように思う方もいるかもしれませんが、この状態ではわかりません。

Test109-2

上のスペクトルを単純にリニア表示に変えました。
当然数値は変わりませんがCs-137 662Kev近辺は谷になっている事がわかります。
そして下のスペクトルはそれにデータスムースをかけたものです。

Test109-3

Cs-137 662Kev近辺が凹になっている事がより見えやすくなりました。

Test109-4

上のスペクトルは茶色のBGと赤の検体、緑のスペクトルもすべてログ表示です。

Test109-5

こちらも上と同じですが、すべてリニア表示に変えてみました。
K-40の本来の1460Kev近辺からピークがわずかに4ch左にずれている事がわかります。

Test109-6

きっちっと校正された測定器である事が大前提ですが、Cs-137の662Kevも左に4chずれている筈です。
つまり長時間の測定によりエネルギーが低いほうにドリフトした可能性がある事を視野に入れるべきだと思います。
下の画像はそれをよりわかりやすくする為にK-40のピークとずれたであろうCs-137の位置を書き込みました。

Test109-7

Re Calicをクリックして違う測定方法でも確認してみました。
数値が変わって1Bq/kg以下になっている事がわかります。
この場合、1Bq/kg定量下限値未満と判断してもよいと思います。

ちなみに測定したものはK-40が約20Bq/kg程度含まれる無汚染のBG比較用に作成した試料です。
本来はK-40の影響によるコンプトン散乱で数値がかさ上げされているであろう検体に対して使用するBGデータですが実際にK-40が増えるとどのくらいの数値のかさあげになるのかも知っておく必要がありますので検証したものです。

スペクトル分析は本当に奥が深いと思います。
まだまだ勉強中の身ですが、40年以上その道一筋のFKRシリーズのメーカーである
(株)シンメトリックス社
の野中社長に間違いを指摘して頂きながらスキルをアップしたいと思います。


放射能測定器につきましてご質問がある方はメーカーである
(株)シンメトリックス社
までご案内致しますのでお気軽にご相談下さい。


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