本日 858 人 - 昨日 5900 人 - 累計 526578 人
  • 記事検索

RSS

お茶のセシウム、イオン交換樹脂吸着テスト

先月、イオン交換樹脂を水道水100リットルに吸着させて、精密測定を行いましたがCs-ALL(Cs-134+Cs-137)で0.0103Bq/kg検出しました。

詳しくは葛飾区の水道水のセシウムの精密測定をご参照下さい。


ゼオライトは通水量はわかりませんが、たった7.4gから水道水を吸着させたものからセシウム総量で1,434Bq/kg検出しましたので吸着率が良いと思い、ボール状のものを入手して検討しましたが邪魔する核種の存在などで微量のセシウムを吸着して水などを精密に測定するのは困難だと判断しました。
吸着率も一説によると30%程度だとお聞きしました。
しかしシャワーヘッドや湯船などに入れ長い時間かけても少しずつでも除去してくれる事は間違いないので上手く活用したいと思います。

液体などはイオン交換樹脂で吸着させて測定したほうが良いようです。
そこで市販のお茶の測定を行いました。
2リットルのペットボトルを1本ずつイオン交換樹脂を入れたメジャーカップに入れ、3分程かきまぜてイオン交換樹脂が沈殿したら、イオン交換樹脂をこぼさないように液体のみを捨て、それを5回程繰り返し、計10リットルのお茶をイオン交換樹脂に吸着させました。


Gtea-I

約50,000秒の測定を行った生データです。

Gtea1

そして下の画像がBG(=バックグラウンド)から検体を差し引いたデータです。

Gtea2

下のデータは茶色がBGで赤が検体のスペクトル(ログ表示)です。

Gtea3

下の例は以前、測定した別の試料のものですが、K-40 1460Kev近辺の山が高く、茶色のBGに対して赤の検体のスペクトルがエネルギーが低いほうからK-40の山の右端まで上に浮き上がりほぼ離れてしまっている事がわかると思います。

Gtea4jpg

このような場合はコンプトン散乱の影響で数値が高く表示されてしまいますので注意が必要です。
K-40のコンプトン散乱の影響を消すためにK40が若干低めに含まれる無汚染のBGを検体時間以上取得し、比較検討するなどの工夫が必要です。



数ベクレルの測定値の公表の場合は下のスペクトル表(リニア表示)が一番わかり易いと思いますのでこの表示をよく使います。

Gtea5
Cs-134、Cs-137の比率は違いますが、いわゆるセシウム3兄弟のピークもハッキリ見えます。
実際に微量の測定を行った人ならわかりますが、数ベクレルの場合はGeでも比率は狂います。
肝心なのはスペクトルであるかないかを判断する事だと思います。
そして普段から微量線源などで検証し、スペクトルを見慣れる事が一番だと思います。


セシウム総量 2.2Bq/kgですが、2リットルのペットボトル5本分を吸着したので
10,000÷320=31.25倍になっています。
*ZIP 基本検体量320g

つまり表示2.2Bq/kg 2.2÷31.25=0.07Bq/kgが換算参考値です。

ただし、吸着率は100%ではありませんので、低めに出ている可能性が高いです。

下記の記事で0.6Bq/kg相当の液体の試料の検証からも近い数値が出ているのでおおむね90%以上の吸着率はあるように思います。

参考記事 液体中に含まれる微量のセシウムの測定


イオン交換樹脂は水道水、地下水、お茶など不純物が比較的少ないものには有効だと思います。
お茶の精密測定をご希望の方は試料を10リットル用意して頂ければ、テスト的にイオン交換樹脂で吸着させて測定致します。
おおむね1Bq/kgの30分の1程度の検出下限値まで下げる事が出来ますので、ご相談下さい。



今回使用したイオン交換樹脂はカチオン樹脂ですが、海水などはアニオン樹脂で予め塩分を取ったほうがよいかもしれないなど0PPM-RO浄水システムの輸入元の社長からお聞きしました。
牛乳などは難しいと思います。
いずれにしても検証するしかないと思います。
試料の量を増やせば増やす程、今迄見えなかった汚染が見えてくる事は大変有意義な事だと思います。

放射能測定器を選ぶポイントは数ベクレルの試料を実測したスペクトルを見て比較判断する事が一番だと思います。
数ベクレルでちゃんとピークとして検出が判断出来るかどうかが最大のポイントだと思います。

測定を行っている方はどんな測定器にせよ、出てきた数値を鵜呑みにせず微量線源などで頻繁に検証する事が大切だと思います。


性能確認用セシウム(Cs-137、Cs-134)標準試料を是非ご活用下さい。

| 11:22 | 未分類
次の記事